歓喜の大阪万博決定から数日が経ち、今後は万博やIRに絡む開発の話題がぼちぼち目立つようになってきました。
万博の会場となる人工島の夢洲のほとんどは更地で、今後目まぐるしい変化を見せるでしょう。
ほとんどが更地の状態の人工島ですから、当然訪れる理由もないため、夢洲へ向かう公共の交通機関は中央線コスモスクエア駅やJRゆめ咲線桜島駅からわずかな便数のバスが走るのみです。
万博やIRで一気に夢洲に人が訪れるようになるわけですが、夢洲に向かう交通整備がどのようになるかは興味深いところです。
万博誘致の段階で公約にもなっている大阪メトロ中央線の延伸は確実として、その他の路線を開設する構想もあります。
大阪メトロ中央線の夢洲までの延伸
大阪メトロ中央線は現在コスモスクエア駅まで伸びていますが、コスモスクエア駅から夢洲までは目と鼻の先という距離です。
すでにコスモスクエア駅のある咲洲と夢洲を結ぶ海底トンネルもありますし、費用面を考えても現実的です。
大阪メトロ中央線 夢洲延伸区間は2024年開通か!? pic.twitter.com/VKAwYemWRe
— 生駒好き (@jLsTnWCdgHjB9Ou) November 24, 2018
開業目標が2024年ですから、万博開催の2025年にも十分に間に合いそうですから、渋滞のあるバスではなく鉄道アクセスができることのインパクトは大きいです。
ただ大阪メトロ中央線延伸がまったく問題がないというわけではなく、整備費の負担をめぐっては自治体に加えてIR事業者にも負担させようという思惑もあり、今後問題となる可能性もあります。
IR事業者VS大阪府市、誘致めぐってバトル勃発 交通整備費負担めぐり – 産経ニュース https://t.co/2XrLB7l0Xj @SankeiNews_WESTさんから
— News web (@kentkaiser2) June 13, 2018
また大阪メトロ中央線は少し不便なところもあり、キタの梅田とミナミのなんばから直接訪れることができず乗り換えが必要です。
大動脈の御堂筋線本町駅での中央線乗り換えが不便であり問題もあります。ただ海外の地下鉄の路線相互の乗り換えは不便な所も多く、外国人にとってはへっちゃらかもしれません。
日頃から相互直通運転になれている首都圏の方々からは、乗車した位置によってはかなり不便さを感じるでしょうか。
中央線の輸送力の問題
大阪メトロ中央線は現在6両編成の電車が行き交っています。万博の開催時期やカジノIRが整備されると現在でも混雑気味の中央線の輸送力が問題になりそうです。
中央線各駅のホームは8両に対応をしているため、増結は可能ですが相互直通運転を行っている近鉄けいはんな線が8両化に消極的になるかもしれませんし、将来はわかりません。
ただ、カジノIRと世界的な観光地である奈良を結ぶわけですから、近鉄にとっては沿線価値を上げるチャンスでもあると思うのですが。静かな環境に変化がある沿線住民にとってはちょっと迷惑な面もあるかもしれませんから日微妙なところです。
万博期間中はシャトルバスで対応
大阪メトロ中央線の輸送力の問題もあることから、万博誘致の基本構想には大阪市内各駅から万博開催の期間中にシャトルバスが運行する計画になっています。
また関西国際空港や伊丹空港から万博会場をダイレクトに結ぶシャトルバスも運行される予定です。
鉄道アクセスに慣れ親しんでいる日本人にとっては不満が残るアクセスですが、バスのアクセスに比較的慣れている外国人にとっては特段に不便を感じないかもしれません。
道路の渋滞の懸念はあるものの、自家用車を直接万博会場に乗り入れられないようにしていることから、万博期間中は中央線延伸とシャトルバスの運行で対応できるのではないかと予想をします。
JRゆめ咲線の延伸は?
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアクセス路線でもあるJRゆめ咲線(桜島線)を舞洲、さらに夢洲まで延伸する計画があります。
この路線の魅力は大阪駅から直通で夢洲まで行くことができる点です。またUSJ周辺でも最近はホテル建設が盛んですが、USJ周辺のホテルから手軽に夢洲まで行くことができます。
JR西日本グループは中期経営計画2022で、なにわ筋線の整備と並んで、JRゆめ咲線の桜島〜夢洲間の延伸整備を明らかにしており、万博決定によって一気に計画実現に舵を取る可能性はあるでしょう。
開発があまり進んでいない大阪湾岸エリアですから、建設着工のハードルもそれほど高くなさそうですが、JR西日本の動向が気になるところです。
京阪中之島線の延伸は?
京阪中之島線を夢洲まで延伸するという構想?があるようですが、京都とカジノIRを直接結ぶという意味では意義があるのですが、大阪メトロ中央線やJRゆめ咲線の延伸と合わせると供給過多になるでしょう。
すでに京阪ホールディングス社長が明らかにしているように、中之島線の九条駅までの延伸、もしくは元々の構想であった西九条駅までの延伸が現実的です。
変貌なるか夢洲 京阪、京都に直通 近鉄、海遊館移転:日本経済新聞 https://t.co/2esCXVIsXP 2017年7月時点の記事。JR桜島線の夢洲延伸、京阪中之島線の九条延伸といった構想がある模様
— たかいど@豊崎AT living両日 (@takaidon_hmaa) November 23, 2018
京阪としてはJR西日本の動向などをにらみながら最終的にどちらに延伸をするのか決定するのではないかいと思われます。
大阪万博開催決定によって、大阪湾岸部でどのように鉄道アクセスが整備されるかは気になるところです。鉄道各社にとってはリスクもあるでしょうが、公費負担の問題もあります。
いずれにしろ日本にとって最善の鉄道アクセスを実現して欲しいところです。
万博までにJR桜島線はぜひ延伸してほしいですね。大阪城ーUSJ-夢洲という大阪の三大観光地を結ぶ路線になります。
それとは別に関空、神戸、天保山、USJ、中之島、道頓堀などから夢洲への定期航路ができるのではないかと思います。なにしろ「水都オオサカ」ですから。
無名人様
JR桜島線の延伸や夢洲までの定期航路も実現してほしいですね。航路は大量輸送はできませんが、道路の渋滞に影響されないので万博開催時には期待できるかもしれません。
としきち様
「海上万博」をキャッチフレーズに、水上交通で会場入りというのはロマンチックでいいじゃないですか。これだと船乗り場を整備するだけですみます。航路数と便数を確保すれば、陸上輸送の不足を補えるのではないでしょうか。乗るだけで万博気分になれる楽しい船を造ってほしいです。川と海を縦横に走る万博が「水都大阪」の決定打になってほしいです。
[…] 祝大阪万博開催決定 交通アクセスについていろいろ考えてみた […]