東京ディズニーリゾートを3割も拡張する計画が浮上しています。
国内トップのテーマパークTDLを運営するオリエンタルランドが3000億円という巨費を投じて2023年に新たな施設を開業する計画であることが報道されました。
最近のTDLですが、高い集客を維持しているものの最近は少し“伸び悩み”のような状況。
単に入場者数が大幅に増えていないだけでなく、最近ではサービスの低下も指摘され顧客満足度が下がっています。
また、長年テーマパーク業界で一人勝ちのような状態だったのが、近年はUSJや上海ディズニーのようなライバルも出現。
そんな状況ですから、早めに大型投資を行って高い集客を維持したいという思惑があるでしょう。
3000億円の大型投資となると、気になるのがどのような新アトラクションが誕生するかということ。
東京ディズニーリゾートでは、今回の拡張計画の前にも新アトラクションの導入が待っています。
そうなると付加価値も上がるし、投資資金を回収する意味でも大幅な値上げに踏み切る可能性もありそうです。
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東京ディズニーリゾートが3割拡張へ
東京ディズニーリゾートがその総面積を3割広げるというニュースが大きく報道されました。
東京ディズニー3割広く「アナ雪」も 3000億円投資
オリエンタルランド
日経新聞によると3割の拡張はこの辺りになる模様。
出典 日本経済新聞
3割も面積を広げることもすごいですが、投資額の3000億円もすごいです。
USJのハリポッターの投資がおよそ450億円と言われていますので、そのすごさがわかると思います。
拡張部分のアトラクションはまだ発表はありませんが、「アナ雪」をテーマにしてアトラクションや日本だけのアトラクションも検討されているようです。
TDLを運営するオリエンタルランドは、今回の拡張計画だけでなくすでに新しい施設の計画もありますから、それらと合わせるとかなりのインパクトがあります。
近年予定されているTDLの新しい施設
今回報道された拡張計画以前にオリエンタルランドから、2020年度までに次のような施設の計画がすでに発表されています。
東京ディズニーランドの計画施設
東京ディズニーランドの計画施設は次の4つを計画。
- ファンタジーランドに新エリア「美女と野獣エリア(仮称)」
- ライブエンターテイメントシアター
- トゥモローランドに新アトラクション
- トゥータウンに新グリーティング施設
一番の注目はファンタイーランドの美女と野獣をテーマにした新エリア。
ディズニー映画「美女と野獣」の約30mの野獣の城が新たな絶好の写真撮影スポットになり、映画の名シーンを巡るロマンティックなアトラクションも登場する予定。
ライブエンターテイメントシアターは東京ディズニーランドでは初となる屋内型のシアターになります。
トゥモローランドの新アトラクションは映画「ベイマックス」をテーマにしたアトラクションで、トゥーンタウンにはミニーマウスと触れ合うことができます。
東京ディズニーシーの計画施設
東京ディズニーシーは2019年にメディテレーニアンハーバーに海外のディズニーでも人気のアトラクション「ソアリン(仮称)」を新設します。
こちらの動画ではソアリンのライドの動きがイメージできます。
ソアリンの模型を使って、ライドの動きを説明するシーン何回観ても面白い
日本も各アトラクションのイマジニアに密着した映像集を販売してほしい!Disneyland Resort: Behind the Sceneshttps://t.co/DBZTZh880x pic.twitter.com/pjPYxvhjI2
— けろけろD垢@12月DLR (@kerokero_2525) November 19, 2017
ソアリンはあたかも空を飛んでいるようなワクワクするようなアトラクションですが、世界ではディズニーカリフォルニアアドベンチャー、エプコット、上海ディズニーだけしかありません。
その人気のアトラクションが登場することで期待も大きいのですが、同時にライバルの存在も見えてきます。
ライバルの存在
東京ディズニーリゾートは長らくテーマパーク業界では無敵のような状態でしたが、最近はその状況に変化が見られるようになってきています。
まずは国内ではUSJの存在。
入場者数ではすでにUSJはディズニーシーを抜かし、東京ディズニーランドにも並ぼうという勢いです。
そのUSJ周辺では現在はオフィシャルホテルの建設が相次いでいます。
海外では上海ディズニーランドの存在が気になります。
上海ディズニーランドに関してはマスコミからのネガティブな報道が多いですが、ソフト面はまだまだでもハード面つまりソアリンを代表するようにアトラクションなどのポテンシャルは高いです。
特に気になるのはその拡張性。上海ディズニーの周辺には将来の拡張ができる土地が確保されており、今後の大型投資がありえます。
日本は少子高齢化で今後は人口が減少していきますが、今後も東京ディズニーリゾートが高い集客を維持するためには外国人旅行客を集めることは大事です。
中国からの旅行客もですが、その他の国の旅行客も上海ディズニーと東京ディズニーリゾートは競合することになるのです。
海外のディズニーランドとの比較
世界には多くのディズニーランドがあります。
それぞれのパークは、為替相場の影響もあるものの総じて東京ディズニーリゾートよりも1日パスの料金は高い水準です。
その中でもアトラクションの充実は東京よりも優れているパークもあれば、劣っているかなという印象のパークもあります。
例えば香港ディズニーランド。狭くてアトラクションも充実していないという評判ですが、1日パスは589香港ドルです。
現在のレートで約8,460円になり、東京ディズニーランドよりもはるかに割高という感じです。
アメリカのそれぞれのパークは、「Value」・「Regular」・「Peak」の違いやそれぞれのパークで料金も異なりますが、全て100ドル以上。
場合によっては130ドルを超える場合もあり、日本円に換算すると軽く1万円を超える事になり、東京ディズニーリゾートとの差は歴然です。
物価の安いイメージの上海ディズニーランドも平日は東京よりも安いものの、休日価格は499元で香港ディズニーランドと同レベルで東京よりも高くなります。
値上げは当然として、その水準は?
海外のディズニー系列と比べるとその安さが際立つ東京ディズニーリゾートですが、大型投資を契機に値上げはほぼ間違いないでしょう。
ただその値上げの水準ですが、小さな値上げではなくかなり大きなものとなる可能性も高いでしょう。
ライバルとなるUSJも数年後に任天堂のキャラクターをテーマにしたエリアも新設予定で、これを機会にかなりの値上げの可能性が高いです。
となるとUSJとあわせて東京ディズニーリゾートも香港や上海ディズニーと同レベルの8,500円程度になることは十分可能性があります。
東京ディズニーリゾートやUSJはアジアのパークよりも、そのクオリティでは一段と上ですから、それぐらいのレベルは十分適切なのでしょう。