成田空港にはLCC専用の第3ターミナルがあります。
第3ターミナルですが利用するのには、特に鉄道アクセスを利用すると駅から距離があり少々不便です。
高速バスが第3ターミナルにも乗り入れてますし、第2ターミナルから連絡バスもあるためそれほど不便ではないという意見もあります。
ただ、LCCが就航していない路線からの乗り継ぎを考えると、できるだけダイレクトにアクセスできる方が便利です。
成田空港はLCCが予想以上に就航してすでに第3ターミナルも飽和状態のような状況。
そこで第3ターミナルに隣接する第5貨物ビルを撤去して、新たに第3ターミナルを増築する事になりました。
これによって第2ターミナルからのアクセスも良くなりそうで、成田のLCCの利便性が上がりそうですが。
成田空港第3ターミナルの増築
需給状況が逼迫している成田空港のLCCターミナルである第3ターミナルが増築することになりました。
場所は第3ターミナルの南にある第5貨物ビルを撤去して、増築スペースに当てます。
こちらが計画地です。現行の第3ターミナルにも匹敵してそうな建物の広さですから、かなりの増築ができますね。
出典 成田国際空港株式会社
成田空港ではLCCの利用者が2017年度の実績で764万人にものぼります。
第3ターミナルの年間処理能力が750万人であることを考えると、すでに“飽和”のような状態で、第3ターミナルを増築することによって、LCCの新規就航や増便も期待できそうです。
貨物ビルの場所は第2ターミナルにも隣接
第5貨物ビルは第3ターミナルの隣接地でありますが、第2ターミナルと第3ターミナルの間に挟まれるような位置関係になります。
そのため第5貨物ビルの跡地にできる増築部分は第2ターミナルや空港第2ビル駅からの距離も近くなります。
現地の貨物ビルに行ってみた
撤去されることが決まった成田空港第5貨物ビルに様子を見に現地へ行ってきました。
第5貨物ビルの入り口付近です。貨物ビルなので旅客ターミナルのような華やかさは当然ありません。
少し分かりづらいですが、この第3ターミナルの向こう側に新第5貨物ビルが出来ることになっています。
成田空港はLCCがもちろん重要ではありますが、貨物の扱いもとても重要です。
第3ターミナル近くから撮影した第5貨物ビルの様子。写真奥には第2ターミナルが見えます。かなりの広さがあることが分かります。
こちらも第3ターミナル付近から撮影した第5貨物ビルの様子。そのままLCCターミナルとして転用できそうな雰囲気もなくもないです。ダメでしょうが(^_^;)
警備員さんに許可を貰って撮った連絡通路から見た第5貨物ビルの様子です。
将来は連絡通路ではなく、増築部分を横断するような形で第2ターミナルから第3ターミナルへ行き来することができるようになるのでしょう。
動く歩道を整備すればかなり便利にアクセスできるが
第5貨物ビルが第2ターミナルと第3ターミナルにあるため、両ターミナル間の移動距離はかなり長くなります。
両ターミナル間の連絡バスはあるものの、バスが混雑している場合などは歩いて行き来する人もいるでしょう。
こちらは実際に第2ターミナルから第3ターミナルに歩いた様子の動画です。所要時間がおよそ7分。健康のためには良いですが、決して近くはないですね。
この動画でも分かりますが、連絡通路には動く歩道がありませんのでひたすら自力で歩くことになります。
空港ターミナルの移動というと大きなスーツケースでの移動も想定されるため、動く歩道が整備される場合が多いです。
しかし成田空港第3ターミナルはLCCターミナルということで、コスト削減が図られており動く歩道はありません。
東京駅の京葉線ホームまでの移動ともよく比較される成田の第3ターミナルですが、この距離は特に日頃歩き慣れていない人にとっては辛い道のりです。
第5貨物ビルを撤去して第3ターミナルを増築することにより、第3ターミナルの広さはかなりのものになります。
ここに動く歩道を設置すれば、第2ターミナルからの行き来もかなり便利になるのですが、成田空港はどうするのでしょうか?
最近はチャンギ空港に見られるようにLCCターミナルを一般のターミナルに逆に変更するケースも見られ、LCC=冷遇されるバジェットターミナルという感じが少なくなってきています。
成田にもぜひこの流れに乗って、必要な設備は整備してほしいと思います。