首都高1号羽田線の大規模更新のための工事が行われています。

 

現在首都高羽田線は上り線下り線とも通行止めになることなく、交通ネットワークが維持されているわけですが、そこには様々なクリアすべき問題点がありました。

 

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首都高羽田線の塩害で老朽化が特に進む区間

 

首都高1号羽田線の大規模更新が鮫洲運転免許試験場付近から東京臨海高速鉄道の天王洲アイル駅付近で行われています。

首都高1号羽田線大規模更新工事の様子 迂回路をつくり長期におよぶスケジュール

 

迂回路をつくって、重要なアクセス道路を通行止めにすることなく工事が進められる計画です。

 

東品川桟橋と鮫洲埋立部の約1 .9㎞は建設から50年以上が経ちますが、海に面していて塩害によるコンクリートの劣化も問題視されています。

 

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塩害を防ぐための試み

 

大規模更新によって新しい道路をつくるわけですが、その次に訪れる更新をできるだけ遅らせることも考えなければいけません。

 

短い期間で高速の建替えを行うことは、それだけ費用もかかりますし、工事による通行止めが必要であれば経済的な損失も大きいですから。

 

そのため、首都高1号羽田線の改良はちょっとした工夫が施されることになります。その工夫がこちらのニュース動画でわかりやすく紹介されています。

 

 

現在は道路が水面から3mほどの高さにありますが、これを高いところでは20mの高さの高架道路に建て替えます。

 

更新前の道路の状況が、こんな感じにグッと高くなり、橋桁の本数も少なくなります。

出典 首都高速道路株式会社

 

道路の高さを海面から離すことで、塩害の被害を少なくできるという計算です。

 

たしかにこれで潮位が高くなったとしても、海水がコンクリートに触れることも防げるでしょうし、腐食もできるだけ避けることもできそうです。

 

ただ、高さのある高架道路にするにしても、そこには難題がありました。

 

高架化を妨げる障害物

 

首都高羽田線の大規模更新は迂回路を設けて、羽田空港へのアクセス道路を止めることなく工事が進められます。

 

工事による通行止めという“経済的な損失”という大きな障害を取り除いたわけです。

 

迂回路の建設や塩害を防ぐための高さ20mという高架化と、いろいろ知恵を絞って工事が行われています。

 

ただ高い高架を建設するためにこんな障害物がありました。

 

こちらのアーチ状の橋は「大井水管橋」です。

 

水管橋とは、川や谷を超えて水を運ぶための橋です。生活に欠かせないとても重要な構造物ですね。

 

いかに首都高の工事だからといって、この水管橋を撤去するわけけにはいきません。

 

大井水管橋のアーチ部分が、高くなる首都高の高架道路の妨げになってしまうのです。

 

そこで取られた手段が、首都高をまたぐ大井水管橋の部分を高さを抑えることができる「ワーレントラス形式」へ架替えるという方法。

 

出来上がった大井水管橋がこちら。

 

橋の左右で意匠が異なるので見た目はあまり良くありませんが(^_^;)

 

こちらは迂回路の上空に架かる大井水管橋の様子です。

 

モノレール線路は水管橋の下をくぐる感じになっています。そのため水管橋自体を低くすることも難しいのでしょうかね。

 

これで高くなる新しい首都高羽田線の高架化に対応できることになります。

 

湾岸線大井ジャンクションは長期通行止め

 

迂回路を造って都心から羽田空港などへ向かうアクセスを確保できた首都高羽田線ですが、交通ネットワークはまだ完全ではありません。

 

湾岸線から羽田線の上りに入る「大井ジャンクション」が長期の通行止めになっているからです。

 

大井ジャンクションの通行止めは、現在行われている新しい上り線の工事が終わり、その新しい道路が暫定的に下り線として利用された時に解除される予定です。

 

現在はこういう状況です湾岸線大井ジャンクションから、首都高1号上り線迂回路に侵入することはできません。

Step2

出典 首都高速道路株式会社

 

これがこんな感じで大井ジャンクションの通行止めが解除されます。

Step3

出典 首都高速道路株式会社

 

現在の大井ジャンクションから羽田線の迂回路へは、このように道が途切れていて通行できません。

 

この後、大井ジャンクションから羽田線の迂回路へつなげます。さらに羽田線の下り線工事が完了した後は、迂回路を撤去。

 

迂回路につながっていた大井ジャンクションは、無事新しい上り本線につながり、工事は終了することになります。

Step4

出典 首都高速道路株式会社

 

段階を踏んだ大変な工事ですが、首都のそれも羽田空港へのアクセスという重要な役目を維持するため、いろんな驚きの知恵を絞っています。