日本の高速道路の料金は世界から見ると、とんでもない高い料金になり、世界一高いといわれています。
いつかは高速料金は無料になるといわれ続けていますが、無料になるのは永久にないだろうと多くの人は思っています。
無料になるどころかますます高くなっていくのが現状です。
改修工事も必要なのですがあまりお金をかけすぎると、ますます無料への道は遠のいていきそうです。
高速道路の渋滞が激しい東京都内ですが、高額な料金を払っているにもかかわらず“高速”で走ることもできないこともしばしば。
そんな東京都内になんと無料で走ることができる高速道路が存在します。
うれしい無料の高速はわずか数キロですが、それでもバカ高い日本の高速料金を考えると異質な存在です。
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東京高速道路(通称KK線)は無料の高速道路
東京都内の重要なインフラである首都高は昨年料金体系を改定し、実質的な値上げとなり、多くの人の怒りを買いました。
そんな東京の高速道路事情でも、なんと無料の高速道路があります。しかも都心のど真ん中の銀座周辺にあります。
無料の高速道路は、東京高速道路。通称KK線です。
東京高速道路の特徴は高架下にあります。→後ほど説明。
東京高速道路を実際に走行された動画がありました。
高層ビルの間を縫うように走る高速道路。大都会東京らしさのある高速道路ですが、これが無料なんて信じられないですね!
動画でも確認できましたが、東京高速道路は標識が少ないのが特徴です。スッキリしていますね。
東京高速道路の入り口です。
標識を拡大。首都高とは標識が微妙に異なりますよね。
東京高速道路(通称KK線)って何者?
首都東京、しかも地価が最も高いエリアともいわれる銀座で、無料で走行できる東京高速道路はいったい何者なのでしょうか?
東京高速道路、東京高速道路株式会社、通称では会社線、KK線とも呼ばれますが、東京都中央区にある一般自動車道(自動車専用道路)です。
区間はこんな感じで東京銀座~有楽町~新橋辺りの約2km。
出典 東京高速道路株式会社
それにしてもなぜこんな短い区間の自動車専用道路があり、なぜこんな一等地を走るのに無料なのでしょうか?
東京高速道路はなぜできた?
東京高速道路を運営する東京高速道路株式会社は、財界23人が発起人となり昭和23年に設立された会社です。
銀座の復興と自動車交通量の緩和が設立の目的で、通行料金が無料の高架の自動車専用道路を建設しました。
でも東京のど真ん中でなぜ無料を維持することができるのでしょうか?
当初は無料になるはずだった全国の高速道路が、永久に無料にならないと絶望をしているのとはあまりにも違います。
東京高速道路はなぜ無料?
東京高速道路が無料なのは理由があります。
決して政府から毎年運営費が交付されているとか、お金持ちの寄付で無料を維持されているわけではないのです。
その秘密は、運営の方法にあります。
こちらの画像がその秘密のヒントになるのですが、高架の道路の下にドン・キホーテがありますよね。
東京高速道路の運営は高架道路の下を有効活用し、店舗などテナントとして入居してもらい、その賃貸料を道路建設費や維持費に充当しています。
商業施設の賃貸料の水準が高い東京都心部でこそできるビジネススキームです。
多くのテナントが入居しているので、ずっと無料で維持できるわけです。これがシャッター商店街のようでしたら、とても無料なんて無理ですから。
東京高速道路の高架下では約10万㎡のスペースに14棟ものビルがあります。テナント数も400余りを数え、その賃貸料がKK線の収益源になっています。
現在テナント募集は行っていないとのことなので、おそらく空きもなく満室状態ではないかと思われます。
テナントの中の、ショッピングセンター「GINZA9」にドン・キホーテはあります。
その他にもこんなお店もあります。銀座ということもあり、かにのオブジェクトは控えめです(^_^;)
首都高に接続するKK線
東京高速道路はほんの2km程度の規模です。この程度の総延長ならあまり社会的な影響も少ないように感じます。
しかし、東京高速道路は首都高に接続し、あたかも首都高の一部のようになっています。
そのため、一部の人は東京高速道路の区間とわからずに走っていることもあるはずです。
こんな感じで事実上首都高と一体となったようなKK線。
出典 首都高ドライバーズサイト
高すぎる日本の高速道路
日本の高速道路は世界一高いといわれています。
筆者もアメリカに行った際にレンタカーを借りてアメリカの無料のハイウェイを走りましたが、その違いに愕然としました。
いつかは無料になるといわれてきた日本の高速道路ですが、最近は渋滞を回避するためのバイパス的な路線の建設もあるので、新路線の建設は止まりません。
また、首都高の日本橋周辺でも話題にもなっていますが、高速道路の老朽化による改修工事が今後順次行われていく見込みです。
こうなれば、無料どころか、最近は建設資材や人件費の高騰なので、ますます高速料金が上がっていく可能性もあります。
ちなみに東京高速道路区間内は、一般の高速道路や首都高とも異なり、最高速度が40km/hになっているので速度超過にはご注意を。