那覇空港は現在滑走路1本だけで運用されており、自衛隊とも滑走路を共有しているため、混雑とメンテナンスの面で問題があります。

 

そんな那覇空港ですが、現在新たな2700mの滑走路新設の工事が開始されています。

 

これによって、那覇空港の懸念も払拭されると思われましたが、まだ問題もあるようです。

 

地元の経済団体や行政機関からなる「那覇空港拡張整備促進連盟」は、将来の計画案として新たな旅客ターミナルの整備を目指しています。

 

現行の旅客ターミナルは用地問題もあり、これ以上の拡張が難しく、また第2滑走路から現在の旅客ターミナルへ行き来するためには第1滑走路を横切らないといけないのが主な理由。

 

果たして那覇空港の新旅客ターミナルビルは実現するのでしょうか?

 

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海上に埋め立てされる那覇空港新滑走路

 

那覇空港の新しい滑走路は、海上に埋め立てをして造ることになり、すでに工事は進められています。

 

滑走路増設工事の手順と概要(写真:内閣府沖縄総合事務局)

出典 内閣府沖縄総合事務局

 

那覇空港に滑走路増設 課題解消へ、2000億円投資
日本大改造(3)

日本経済新聞

 

個人的には環境破壊も気になるのですが、現在の那覇空港の状況やこれからのインバウンド市場の伸びを考えると滑走路増設は必要なこと。

 

沖縄は世界有数のリゾート地になるポテンシャルも十分。アジアから近い立地を考えると、プーケットやバリ島などにも潜在的には対抗できる気がします。

 

また、すでにPeachが那覇空港をハブ空港として、東南アジアなどへの路線拡大をしています。

本州から東南アジアへのちょうど中間ぐらいに位置する那覇空港は、位置的にハブ空港に適した場所でもあります。

 

特に小型機を使うLCCでは、東京などから東南アジアへの直行便は難しいですから、沖縄を経由する意義は大きい。

 

新滑走路ができることで、新たな増便に対応できるようになります。そうなれば沖縄や日本の観光にも大きな役割を果たすはずです。

 

ただ、新滑走路ですが問題がなくもありません。

 

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新滑走路を使う航空機は現在の滑走路を横切る必要

 

那覇空港の新滑走路が完成したとして、新滑走路と旅客ターミナルビルは離れた位置にあります。

 

しかも間に現在の第1滑走路が横たわることになるので、飛行機が新滑走路を利用するためには、第1滑走路を横切らなければなりません。

 

そのため、飛行機が移動する際には、第1滑走路の離発着を一時停止する必要があり、十分に複数滑走路の能力を生かすことが出来ないわけです。

 

この状況を解決するために、旅客ターミナルを現在から移転し、新たに両滑走路の間の海を埋め立てをして、新ターミナルを新設する構想を「那覇空港拡張整備促進連盟」は持っています。

 

那覇空港新ターミナル構想

 

「那覇空港拡張整備促進連盟」の那覇空港新ターミナル滑走路は、琉球新報の記事によると、第1滑走路と新設の第2滑走路の間に新たなターミナルを建設します。

 

さらにホテル・商業施設・コンベンション施設などを集積した「国際リゾート・ビジネス空港」という壮大な整備目標を持っています。

 

こちらは、その構想イメージです

出典 琉球新報

 

確かに現在の那覇空港ターミナルは狭いですし、第2滑走路が建設された時には航空需要の伸びに対応できない可能性があります。

 

沖縄は修学旅行生などの団体が多くて、それでなくともターミナルの混雑度が高いイメージがありますから(^_^;)

 

現ターミナルが拡張を出来れば良いのですが、拡張が難しいため新たに造らざるをえないという理由もあります。

 

新ターミナル構想と将来性

 

沖縄の観光ポテンシャルはとても高いですし、アジアから近い立地を生かせばビジネス拠点としての魅力も大きいと思います。

 

ただ、沖縄に可能性はあるものの、すんなりと航空会社がどんどん就航するかどうかといえば、少し微妙です。

 

国内航空会社の場合

 

国内航空会社は、国内線の就航はある程度増えるでしょうが、国際線の増便はそれほど期待が出来ません。

 

まずANAやJALは沖縄から国際線旅客便を飛ばすというつもりはまずないと思います。

 

ANAやJALのビジネスモデルは、東京に集中するビジネス客に依存しており、羽田や成田からの路線の充実が収益力の鍵を握っています。

 

これだけ日本全国でインバウンド需要があるのですから、ANAやJALにも企業体質を変えて、社会貢献として路線網をもっと全国に広げてほしいのですが(^_^;)

 

LCCは、Peachが那覇空港を拠点化していますが、成田~那覇線や那覇~石垣線を運休するなどの不安要素はあります。

 

海外航空会社の場合

 

海外航空会社は日本へのインバウンド需要も好調なため、増便意欲はとても高いです。沖縄へも多くの海外エアラインが就航をしています。

 

第2滑走路が完成して、良い時間帯に就航のチャンスも増え、さらなる増便の期待はあります。

 

新ターミナル建設の問題点

 

那覇空港の新ターミナルの建設は、現在の状況を考えると移転・新設することは確かに望ましいのですが、大きな問題はさらなる環境破壊と建設費です。

 

滑走路とは別に新たに海上を埋め立てをするわけですから、さらなる環境破壊の懸念があります。

 

また建設費の問題もあります。埋め立ての費用に加えて、ターミナル建設費用もあります。

 

さらに、新ターミナルまでのアクセスを考えると、ゆいレールを地下化する必要がありますが、建設費がさらに増大することになります。

 

さらに第2滑走路建設後の需要予測に対してはこんな意見もあります。

 

滑走路増えても旅客機発着2割増どまり・・・那覇空港、不思議な現象の理由は? 総事局が試算

沖縄タイムスプラス

 

嘉手納基地を発着する米軍機との調整もあったり、すでに述べた飛行機が第2滑走路への行き来する際に、第1滑走路を横切る問題があるため、それほど旅客便の発着数が伸びないという考えです。

 

那覇空港の新ターミナルですが建設の必要性はありますが、そのためにはいくつもの障害がありそうです。