東京メトロ東西線は混雑が酷い代名詞のような路線です。

 

以前もご紹介しましたが、東西線の車両の窓ガラスが割れた時は、多くの人がその混雑ぶりから「ありえるね」と納得をしました。

 

実際は乗客の詰め込み過ぎとは関係がないのですが(^_^;)

 

走行中の地下鉄窓ガラスが割れる 原因は「乗客詰め込み過ぎ」の真偽

JCASTニュース

 

東京メトロ東西線の混雑緩和対策は様々な駅や方法で行われていますが、木場駅の改良工事もそのひとつです。

 

木場町の改良工事は世界で初めての試みで、大変めずらしい方法がとられています。

 

その方法とは、「既存のトンネルの解体」。

 

トンネルを解体をするといっても、木場駅の営業を停止したり、別の場所へ移さずに、現在の場所で営業を継続しながら一部トンネルを解体します。

 

トンネルを解体することで、新たなスペースが出来上がり、ホーム幅を広げ混雑緩和対策を行うという驚愕の方法です。

 

一般の人にとっては、技術的にそんな方法ができるのかという印象もある、木場駅の改良工事。東西線の混雑緩和のためには、常識を超える必要があるのかもしれません。

 

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東京メトロ東西線木場駅の状況

 

東京メトロ東西線木場駅は、東西線の中では一番深い位置にある駅です。

 

なぜ一番深くなったかというと、駅周辺にある運河の影響があります。

 

ちなみにちなみに「木場」という地名も、運河が木材の運搬ルートとして使用され、現在の木場の辺りが貯木場だったことに由来するといわれています。

 

木場の貯木場は、現在は湾岸部の埋立地に移り、その場所が「新木場」です。

 

話しを戻し、運河のためになぜ木場駅が深くなったかというと、運河に架かる橋が影響をしています。

 

木場駅周辺の土地は、とても軟弱で運河の橋は深い杭を打って支える必要があります。

 

そのため、橋の基礎を避けるため、木場駅の位置は深くする必要があったわけです。深さは約22.4mになります。

 

ちなみに世界では、とんでもない深さの地下鉄駅があります。

 

世界一深い地下鉄駅はすごいすてきだった

デイリーポータルZ

 

そんな木場駅ですが、東西線が混雑する理由の一つでもある、駅の両端にしか階段やエスカレータがありません。

出典 東京地下鉄株式会社

 

しかも深さがあるので、地上にでるまで時間がかかります。朝の出勤時など急いでいる人はどうしても車両の両端に集中しがちになります。

 

さらにホームの中野よりは、近年「深川ギャザリア」という複合施設ができたことにより、乗降客が増え、さらに混雑が酷くなっています。

 

このような状況から、木場駅や東西線そのものの混雑緩和のため、木場駅の中野側のトンネルを解体してホームの幅を広げる工事が計画されたわけです。

 

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木場駅の構造

 

東西線木場駅の構造は、東京メトロで初めて「シールド工法」によって造られた駅になります。

 

地下鉄建設の工法は、「開削工法」と「シールド工法」があります。

 

「開削工法」は地表から掘り進める工法ですが、「シールド工法」は掘削機で横に掘り進む工法になります。

 

木場駅は単線の円形シールドトンネル2本の中にそれぞれ上下線のホームが設けれており、ホーム幅が3mと、とても狭くなっています。

 

狭いホームは混雑時などは降車の客でごった返すことになります。また、ホーム転落のリスクも高まり、安全性を考えると改良の必要があります。

 

近年は安全性の観点からホームドアの普及が急ピッチで進められています。ホームドアも必要ですが、危ない駅はホーム幅を広げることも大事です。

町田駅の新型ホームドアで防止柵の普及は進むか? 危ない駅が多すぎる現状

 

木場駅のシールドトンネルが撤去されることで、現在分かれたような構造になっている中野方面と西船橋方面のホームがつながることになります。

 

シールドトンネル解体工事の様子です。

 

ホームがつながると、現在3mと3mのホームが、12mの広さになり、大きく広がることになります。

 

シールドトンネルを撤去するといっても、地下鉄の駅である以上当然トンネルは必要です。

 

そのため、新たに開削式で新たなトンネルを掘っており、駅を覆う開削式トンネルが誕生することになります。

 

トンネルを壊し、新たなトンネルを造るというのは、なかなか斬新な方法です。ただ、後から行う工事は日程も必要ですし、工事費も高額になりがちです。

 

インフラ整備というのは、将来予測が難しいのですが、できる限り将来を見越した整備が必要です。

 

東西線の建設の段階では、将来これほど乗降客数が伸びるとは、思いもよらなかったのかもしれません。

 

現在も木場駅から東陽町を挟んだ駅の南砂駅でも、大規模な改良工事が行われています。

東京メトロ東西線の混雑緩和対策 南砂町駅の改良工事の様子

 

その他にも東西線の混雑緩和対策は様々な方法で行われていますが、果たして将来快適に通勤ができるような路線に変わることはできるのでしょうか?