香港と中国珠海や澳門(マカオ)を結ぶ世界最長の海上橋の建設という超ビックプロジェクトがあります。

 

香港と中国本土やマカオがいわば陸続きになるわけですから、経済的な効果やインパクトは絶大で、今年度中には工事が完了しようとしています。

 

ただ、その世界最長の海上橋をめぐって、コンクリートの強度偽装疑惑が持ち上がり、その安全性が不安視されています。

 

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「港珠澳大橋」とは?

 

「港珠澳大橋」(こうじゅおうたいきょう Hong Kong-Zhuhai-Macao Bridge)は、香港のランタオ島と広東省珠海市およびマカオを結ぶ海上大橋です。

 

その長さはなんと全長35km!

 

さらに海底トンネル部分もあり、海底トンネル部分も含めれば約55kmですから、そのスケールの大きさにはびっくりします。

 

全長はこんな感じ。赤矢印で示したのが大橋の部分ですが、ものすごい規模の橋です。

出典 香港特別行政区政府路政署 港珠澳大橋

 

香港側の「ランタオ島」は、九龍や香港島がある市街地からするとかなり西側。ちょうど香港国際空港も位置しますから、空港から中国本土やマカオへの直接のアクセスも便利になります。

 

香港からマカオや珠海に行くためには、旅客であればフェリー(高速船)で行くことが主な手段になります。およそ1時間程度ですが、便数など少し不満があります。

 

フェリーではなく陸路で行く場合は珠江デルタをぐるっと回り道しなければいけません。その距離は200kmほど。所要時間が4時間ほどかかります。

 

それが、約50kmですから、およそ4分の1の距離になり、さらに30~40分程度で結ばれますから、所要時間の短縮はもっとインパクトがあります。

 

ぐるっと大回りしている地形を橋や海底トンネルなどでショートカットするとなると、「東京湾アクアライン」を思い出します。

 

東京湾アクアライン道路全体の総延長は15.1 kmですから、港珠澳大橋とはその規模の違いがあります。

 

距離や所要時間の短縮効果は、アクアラインが木更津 – 川崎間の距離が約100 kmから30 km、所要時間も約90分から約30分ですからその距離や短縮効果の違いもかなりあります。

 

このように「港珠澳大橋」は壮大な計画なのですが、そこでコンクリートの強度偽装疑惑が持たれていて、その安全性が不安視されています。

 

 

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港珠澳大橋コンクリートの強度偽装のニュース

 

世界最長の海上大橋でコンクリートの強度偽装というなんとも恐ろしいニュースなのですが、建築物の「強度偽装」というと、日本では「姉歯事件」を思い浮かべます。

構造設計者の仕事 姉歯事件以降なるには厳しくなった専門職

 

今回の「港珠澳大橋」では、コンクリートの強度を検査した米国系企業が偽装した疑いが持たれています。

 

世界最長の海上橋工事、コンクリート強度偽装か 中国

朝日新聞デジタル

 

記事によると、香港政府は安全性は維持できているとして、このまま工事を進めるようです。また問題となったコンクリートが橋のどの辺りで使われたのかも特定ができないようです。

 

「港珠澳大橋」は構想から30年あまりの期間を要したビックプロジェクトですから、いまさらもう一度つくり直すというわけにはとてもいかないでしょう。

 

この疑惑によって、香港政府は21人を汚職容疑で逮捕しましたが、真相は闇の中へ葬り去られるのかもしれません。

 

超高層ビルが林立する姿から、香港や広東省では大地震がほとんど起こらないことは想定できるのですが、どれくらいの強度不足なのかは気になります。

 

ちょっとした地震だけでも崩壊するような強度しかなったら、いくら地震の少ない香港やマカオでも心配です。

 

橋の耐用年数を120年と考えているようですが、補強をするなど対応をとって、耐用年数よりももっと早期のインフラ老朽化対策をとってほしいところです。

 

港珠澳大橋に関しては、私自身も、香港空港からマカオまであっという間に到着できるため、完成の暁には、利用したいと思っていたました。

 

この大橋を通る際に本当に大丈夫かどうかをビクビクしながら通るのか、それともやっぱりフェリーを使うのかは悩みどころです。