現在ハワイへは格安航空会社(LCC)が就航しており、格安で日本人に人気のホノルルへ直行で行けることもあって、人気が出ています。
都市生活ラボでも以前こんな記事で、ハワイに続きアメリカ西海岸へもLCCで行ける日がそう遠くない未来に実現することを紹介しています。
その現実が2019年にも実現されることが濃厚となってきました。
さらに、ANA傘下のLCCピーチとバニラエアが統合することも発表され、中距離路線へ進出することも発表をされています。
統合会社はピーチ主体となるようで、新生ピーチ航空がどこにいつ就航するのかも注目されています。
エアアジアXが19年にもLA便就航を計画
エアアジアXはマレーシアの格安航空会社エアアジアの傘下でグループでは中長距離路線を運航しています。
日本へはクアラ・ルンプールから羽田、関西、札幌と以遠権を利用して関西からホノルルへ就航しています。
かつては経由便ですが欧州にも路線がありましたし、再就航する計画もあり断念をしたという経緯もあります。
小型機が主力のLCCでは短距離路線が主になるのですが、エアアジアXはエアバスA330-300型機というワイドボディ機を導入して長距離路線の就航も可能となっています。
そのエアアジアXが以前からも話しはありましたが、2019年にアメリカのロサンゼルス便を就航させる計画があることが明らかになっています。
エアアジアX、19年にLA便就航を計画
クアラ・ルンプールから第三国を経由してアメリカ西海岸のロサンゼルスへ就航するということですが、経由する第三国は明らかになっていません。
以前に韓国仁川か日本の関空が有力だという報道がありましたが、おそらく水面下では誘致合戦が繰り広げられ交渉が行われている最中なのかもしれません。
現状を見ると日本のインバウンド需要が堅調なことや韓国の訪韓外国人の落ち込み、すでに関西からホノルルへ就航させていることから関西からの就航が最有力ではないかと思われます。
東京や名古屋からの就航は?
大阪・関西空港ではなく東京の羽田や成田、または名古屋のセントレアからの就航はないのでしょうか?
東京に関しては、羽田はエアアジアXが就航はしているもののアメリカ西海岸行までの以遠権利用が自由に認められていいないためないでしょう。
日本とマレーシアの航空交渉では、首都圏以外の空港では以遠権の自由が認められていますが、羽田や成田は以遠権は自由ではありません。
そのため、成田からの就航の可能性も少ないでしょう。かつて成田を拠点にしたエアアジアですがグループのCEOであるトニー・フェルナンデスが酷評して成田を嫌っていることもあり、意地でもないかもしれません。
さらに成田には北米路線がかなり充実しているということもあり、競争を考えても避けるという
名古屋からはエアアジアジャパンの拠点にもなっているし可能性はあるでしょうが、現在エアアジアジャパンはあまり視界良好ともいえない状況なので、こちらも可能性は低いでしょう。
ということで日本での候補はほぼ間違いなく関空からになると思います。
LCCピーチとバニラエアが統合
ANA傘下のLCCは関西空港を主な拠点とするPeachと成田空港を主な拠点とするバニラエアがあります。
この両社なのですが、先日統合することが発表されました。
格安航空ピーチとバニラ統合発表 19年度末メド https://t.co/sfhxROjbgj
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) March 22, 2018
両社が統合することで、貴重なリソースを共有できることが大きいですね。
特に最近は深刻なパイロット不足が深刻化していますし、パイロット不足や人手不足の面では統合は大きなメリットがあります。
路線展開でも統合により中距離路線への就航が現実化してきそうで、こんなニュースもあります。
Japan's ANA considers longer flights by low-cost units – CEO https://t.co/wa1z8Mg906
— TOI Business (@TOIBusiness) October 23, 2017
海外の報道ですが、ANAのCEOが明らかにしていますが現在ANAが保有しているボーイング767をグループのLCCつまりピーチとバニラの統合会社に移管できないかを検討しているということです。
その上で最長で8時間以内の路線就航を検討しているというニュースです。
古い機体をLCCに移管できればコストも安上がりでしょうし、何よりも新しい飛行機を購入するよりもずっと早く新規路線就航が実現します。
ANAのパイロットを出向させることもでき、グループ会社ならではの人材の活用もできます。
就航路線は微妙ですが、まずは東南アジアが有力でしょう。競合も多いですが需要も大きいバンコクやシンガポールが考えられます。
成田と関空からの路線展開が有力ですが、どちらに比重を置くのかは微妙なところです。
フルキャリアサービスは成田や羽田からLCCは関空からという色分けをすることも考えられます。
とにかく、ターゲットとなる顧客層は日本人ではなく訪日外国人となっている現在では、日本のエアラインも東京拠点に集中し過ぎの路線網に変化をもたせた方が良いでしょう。
2018年の成田空港と関西空港の国際線の旅客数が発表されましたが、外国人の数では関空が成田を上回っており、伸び率ではまだまだ関空が高い数値を示しています。
今後もこの傾向は進む可能性は高く、ANAはグループとして観光立国戦略に貢献するような路線網の構築が必要でしょう。