京急で品川から羽田空港国際線ターミナルまで最速で11分で到着するのでとても便利です。
便利で良いのですが、運賃は京急の他の駅までと比べるとかなり割高になります。距離の割には運賃が高いなあとい思った人も多いはずです。
京急で羽田空港まで乗ると運賃が割高なのは理由があります。
それは通常運賃に加えて加算運賃が上乗せされているからです。
京急空港線のように加算運賃が設定されているのは、全国にいくつかの路線があります。
その一部に路線に加算運賃が見直され、運賃を値下げした例が存在します。
京急の空港線はかなりの人が乗っていて加算運賃の見直しが期待されますが、かりに廃止されるようなことがあれば大幅に運賃が値下げされます。
京急の羽田空港までの運賃が値下げをするのか、羽田空港へ乗り入れる路線は京急の他にもモノレールや新線計画までありますが影響があるのでしょうか?
鉄道運賃は一社一運賃が原則
鉄道の運賃は国土交通省の認可が必要で鉄道会社が好きなように決定できるわけではありません。
運賃は利用者にとって明確であることが必要なので、一社一運賃が原則です。同じ鉄道会社で運賃に大きな違いがあれば、利用者も混乱するということですね。
ただし例外がいくつかありますが、そのひとつが「加算運賃」です。
加算運賃とは?
鉄道の新線計画など巨額の設備投資が必要になる場合がありますが、その費用を鉄道会社線のすべての利用者に負担を求めるの少し不公平ではないかという考えがあります。
例えば全く利用する機会がない新線のために、運賃が値上げとなるとちょっと文句を言いたくもなりますよね。
そのため、新線の開業による利益を受ける側が負担すべきとして、新線利用者に対して一定額を基本運賃に加えるというのが「加算運賃」です。
京急の運賃は羽田空港までは割高
京急の運賃は羽田空港までが品川から410円です。距離が15km足らずなのですが、ちょっと割高に感じた人も多いですよね。
実際よく似た距離の北品川から京急鶴見までは14.6kmの距離なのに運賃は240円。羽田空港までが割高なのは加算運賃が170円加算されているからです。
※記事内の運賃は全て大人普通運賃で表示。
加算運賃が見直される例が登場
加算運賃は新線計画など巨額の設備投資が必要な場合に国土交通省より認可されるものですが、利用者が増えて投資費用を回収できたのにいつまでも加算運賃が加えられているのは不公平ですよね?
実際に加算運賃は、その目的が達成される時点を目処として減額や廃止などの見直しを行うことが国土交通省の運賃認可の際の条件となっています。
ですから、投資費用を回収できて加算運賃を足す必要がなくなった場合には、鉄道会社が何らかの対応をするのが筋です。
実際に加算運賃を見直した例があらわれ、京王電鉄が来年3月からの相模原線の値下げを発表をしたのです。
値下げアピールする京王 pic.twitter.com/mPWt3hApBT
— SUE (@SUE_44512) December 26, 2017
複々線で利便性が格段に上がる小田急への対抗措置という感じもありますが。
京王相模線の加算運賃は距離に応じて10円~80円の幅があります。
今回の加算運賃の見直しで20円の値下げになります(10円の区間は10円)が、今後はさらに京王は値下げすることを示唆しています。
京急空港線の加算運賃はどうなる?
京急空港線の加算運賃も近年はインバウンド需要の高まりもあり、相当の利用者が増えています。
特に京急は東京モノレールと比べて割安なことや外国人に人気の新宿などが近いことで利用しやすい状況です。
人気の浅草まで便利に行けるのも京急のメリットですよね。
となると加算運賃の見直しや廃止もあり得るのですが、もし廃止となれば京急空港線の加算運賃が170円ですから、410円→240円になります。
東京モノレールが羽田空港から浜松町まで490円でその差は格段に大きくなります。
もし京急が加算運賃を見直すことがあれば、競合する東京モノレールも追随するようなことがあるのでしょうか?
そうなれば、今までの運賃は何?という感じもしなくもありません。
羽田新線への影響は?
都心から羽田空港までのアクセス鉄道は、現在の京急と東京モノレール以外にも新線の計画があります。
JR新線が都市生活ラボとしては有力視をしているのですが、京急の運賃があまりも安くなればJRも投資回収ができず再考するかもしれません。
京急空港線の加算運賃の見直しがあれば、羽田新線への影響もありそうです。
ただ、日本の空港アクセス鉄道は割高で、外国人にとってはかなり割高感があるでしょう。
観光立国を掲げる日本にとっては、できるだけ空港アクセス料金は安いにこしたことがないので、できれば京急空港線の加算運賃は見直しがあるべきでしょう。