新名神高速道路は、三重県の四日市JCTから兵庫県の神戸JCTを結ぶ計画の高速道路です。

 

現在新名神高速は一部区間のみの供用にとどまっており、交通ネットワークとして不十分な状態が続いています。

 

新名神高速道路を、現在の名神高速や中国自動車道を補完し、渋滞緩和の対策と考えると高槻JCTから神戸JCTの区間の開通は非常に重要な意味を持っています。

 

長年開通が待たれた新名神高速の高槻JCTから神戸JCTの区間がいよいよ2018年春にも開通することが発表されました。

 

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新名神高速高槻JCT~神戸JCTが2018年春開通を発表

 

NEXCO西日本(西日本高速道路)は、未開通の新名神高速道路のうち、

 

2017年11月に高槻JCTから川西IC(延長26.2km)の区間と、2018年春に川西ICから神戸JCT(延長16.9km)の区間を開通することを発表しました。

 

E1A新名神高速道路(高槻JCT・IC~川西IC間)は平成29年11月に開通します
― 川西IC~神戸JCT間は平成29年度末開通に向け工事を進めています ―

西日本高速道路株式会社

 

四日市から神戸までの全線開通とまではいきませんが、大きな一歩です。

 

この区間は、名神高速道路と中国自動車道の補完として機能しますので、渋滞緩和などの効果が期待されます。

 

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中国自動車道宝塚トンネルは渋滞の名所

 

渋滞の名所といえば、お盆やお正月の帰省やUターンでテレビでよく紹介される箇所が有名です。

 

マスコミの露出度が低いためか、中国自動車道の宝塚トンネルは、渋滞の名所としての知名度は多少落ちます。

 

ただ、その渋滞の状態は酷く、2016年度の高速道路渋滞ランキングでもワースト10に上下線ともランクインするという状況。

 

2016年お盆期間中では最も渋滞した高速道路という不名誉な結果に。

 

2016年お盆期間中の渋滞ランキング…高速道路トップは中国道下り中国池田IC~宝塚IC

Response

 

中国自動車道は、山陰や山陽方面への高速バスも利用するため、渋滞のため遅延が日常茶飯事のような状態になっています。

 

高速バスのダイヤ自体も、渋滞を多少想定に入れているのかもしれませんが、高速バス利用者にとっては、よくある光景のようです。

 

中国自動車のような山側だけでなく海側にも渋滞の名所があり、第二神明接続部から西宮ICの間が上下線とも都市高速部門でワースト1、2という状況。

 

このように中国山陽と阪神間を結ぶ高速道路は、道路ネットワーク上問題が多く、新たな高速道路の完成が待たれていました。

 

2018年春にようやく新名神高速道路の高槻JCTと神戸JCTを結ぶ区間が開通することになり、中国自動車道を高速道路で避けるルートが出来上がり、渋滞緩和の期待が持たれます。

 

大津JCTから高槻JCTの全通は2023年の予定

 

京阪神都市圏にとって新名神高速道路は重要な交通ネットワークとなります。

 

高槻JCTから神戸JCTまでが来年開通となっても、滋賀県の大津JCTから高槻JCTまでは、部分的に開通区間があるだけです。

 

この区間がなぜ開通が遅れているかというと、建設工事が凍結されていたからです。

 

凍結は解除され再び建設することになったのですが、凍結は10年にもおよび新名神高速道路の全通が大幅に遅れる事になりました。

 

その発端となったのが、道路関係四公団民営化推進委員会の委員だった猪瀬直樹氏(元・東京都知事)が当時の小泉首相に対して、建設凍結を進言したからともいわれています。

 

新名神に並行する京滋バイパスが事実上の第二名神であり、新たな高速道路は建設不要というのがその理由でした。

 

ただ、当時京滋バイパスが、ほとんど車が通らないガラガラのような状態がクローズアップされましたが現実はそうでもなかったようです。

 

2009年に橋下大阪府知事(当時)が、新名神道路は国土軸を貫く基幹道路と主張し、建設凍結解除を訴え、2012年民主党政権の時代に建設凍結が解除されました。

 

建設凍結の是非に関してはこんな記事も。

 

京都にちょこっとだけ開通した新名神は、まるで無人の荒野を往くが如し

日刊SPA!

 

京都にちょこっとだけ開通した新名神というのは、城陽JCT-八幡京田辺JCT間3.5km。

 

この区間だけなぜ2017年4月に開通したかというと、京滋バイパスを事実上の第二名神高速道路として扱い、京奈和自動車道と接続するためです。

 

こちらが今年4月当時の開通した区間の路線図です。

名神高速道路

出典 西日本高速道路株式会社

 

この記事では、道路交通ジャーナリストの清水草一氏が当時自身も建設凍結を妥当と考えて、著書でも建設反対を示しています。

 

ただ、実際には京滋バイパスは週末を中心に瀬田JCTなどで渋滞が常態化。カーブも多い京滋バイパスでは第二名神道路の役割を果たさないことを認めています。

 

遅れて開通する新名神高速道路の全通は2023年。陸の孤島のように開通した区間は交通ネットワークの役目を果たさず、“新名神失われた10年”の象徴のような状態になっています。

 

新名神高速道路の一部開通によっても、宝塚トンネルの渋滞緩和が思うように進まなければ、建設凍結の代償はあまりにも多きくなるかもしれません。