国土交通省は、観光地など特定の地域を限定して、マイカーの乗り入れに対して課金をする制度の導入を検討しているようです。

 

特定のエリアを限定してマイカーの流入を抑制するために、課金する制度を「エリアプライシング」と言います。

 

日本では「エリアプライシング」を導入した例はありませんが、諸外国ではその例もあります。

 

近年は一部の観光地に人が集中する傾向があり、マイカーを利用が多くて深刻な渋滞を巻き起こす例もあります。

 

マイカー利用者にとっては、新たな負担を強いられる「観光マイカー課金」は、日本でも実現するのでしょうか?

 

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「観光マイカー課金制度」を検討というニュース

 

一部の観光地に多くの観光客がマイカーで訪れ深刻な渋滞を引き起こしています。

 

渋滞緩和の方策として、観光地へマイカーで乗り入れに対して課金する制度の導入を検討しています。

 

その候補地に古都鎌倉が検討されることが報道されています。

 

「観光マイカー課金」候補地に鎌倉

FNNニュース

 

報道によると、鎌倉の観光の中心エリアの交通量がこの10年で1.4倍に増えています。

 

交通量が増えると、引き起こすのが交通渋滞。

 

特に古都鎌倉のように狭い道が多い場所は、渋滞によって緊急車両の通行が妨げることもあるため深刻な社会問題になることもあります。

 

渋滞によって公共交通機関のバスにも影響している模様。

 

何らかの渋滞対策を立てなければ、鎌倉の観光にも影響がありそうです。

 

バスの利用は、日本人観光客だけでなく、訪日外国人旅行者も利用する人も多いでしょう。

 

観光立国は国の重要な成長戦略ですから、地元の損失だけでなく国としての損失にもなります。

 

同じ古都で京都もマイカーによる交通渋滞は、特に紅葉時期などの観光シーズンでは酷い状態になります。

 

京都市は独自に観光ピーク時にマイカー規制を行い、自家用車利用者にはクルマから公共交通に乗換えて目的地に向かう「パークアンドライド」を推奨。

 

臨時に600台もの無料パークアンドライド駐車場を設けるなど至れり尽くせりです。そうでもしなければなかなかマイカー流入数を減らすことができないのでしょう。

 

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マイカー規制の課金制度と批判

 

国土交通省が考える鎌倉などの観光地へのマイカー規制ですが、その課金方法はICTやAIの技術を使います。

 

FNNニュースによると、ブレーキや走行ルートなどのデータが保存できる「ETC2.0」と、人工知能を使った実証実験を行い具体的な課金箇所を決めることを考えています。

 

ただ、特定の地域に流入するマイカー規制「エリアプライシング」に対しては、

 

どのように生活で利用する車と観光で利用する車をどのように分けるのか?

分けることができない場合、生活で利用する車にも課金をするのか?

 

国土交通省では課金額は車1台当たり1000円を想定しているが、金額が小さすぎでそもそもマイカー流入抑制にはならないのではないか。

 

などの批判もあります。

 

また、実現に向けては国内自動車販売台数のさらなる下落にもつながるため、産業界の反対も大きそうですが、政府が産業界の意向に反して実現することができるかは疑問です。

 

産業界に配慮して、課金額をさらに少なくするようなことがあれば、システムの軽費はかかるものの、マイカー流入は減らず渋滞は全く緩和されないことだってありえます。

 

 

海外のエリアプライシング導入例

 

国土交通省が導入を目指す「エリアプライシング」ですが、海外ではすでに導入例があります。

 

2003年にイギリス・ロンドンでエリアプライシングが導入されました。

 

対象エリアは、セントラルロンドンが対象で、渋滞緩和やバス交通の改善を目的として行われました。

 

エリアプライシング導入によって、実際に交通渋滞が減少。バスの待ち時間も減り、運行の定時性も向上するという効果が上がっています。

 

課金額は日本円でおよそ1,250円。なおエリア内住民は90%割引、緊急車両・タクシー・二輪車などは課金免除などの例外もあります。

 

ロンドンの地下鉄は高いことでも有名で、公共交通機関へ誘導するのはなかなか難しいものがあったはずです。

 

にもかかわらず、一定の成果を上げていることは参考にできると思います。日本でも観光マイカー課金などのエリアプライシングの導入をぜひ進めて欲しいです。