かつて大阪府には、府庁を超高層化する計画がありました。

 

自治体の庁舎を超高層化することは、それほど珍しいものではなく、全国でもその例を見ることができます。

 

ただ、大阪府の場合は、財政難によって計画が凍結。橋下知事の時代に府庁を現在の咲洲庁舎に全面移転を試みましたが、結局は一部のみの移転にとどまっています。

 

そんな経緯から、もはや大阪の超高層府庁化はもはや過去のものとなっていたのですが、ここに来てマスコミ報道なども含めてちょっと変化が見れます。

 

果たして大阪府庁が超高層ビルとなることはあるのでしょうか?

 

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“超高層府庁”再び?という報道

 

現在の大阪府庁は、大阪城天守閣を正面に見ることができる“一等地”にあります。

 

近代建築として貴重な建物ではあるものの、老朽化や耐震性の問題もありますし、何よりも大阪府の経済規模からすると、すべての府庁の機能を集約することは不可能です。

 

そのため、かつては大阪府庁を新たに超高層化し、新しい超高層ビルに府庁機能を集約するという動きがありました。

 

ただ、この構想は財政難で頓挫し、代わりに浮上したのが、大阪府の“負の遺産”となっていた大阪南港の旧WBCビルへの大阪府庁の移転。

 

橋下知事時代に旧WBCビルへ大阪府庁を全面移転することを目指しましたが、東日本大震災によって津波や大地震への懸念が増え、咲洲庁舎として一部だけ移転することにとどまっていました。

 

そんな中、こんなマスコミ報道が。

 

一等地!大阪府庁周辺「大手前」の活用策は…“超高層府庁”再び?

MBS

 

情報発信源は在阪テレビ局。一部週刊誌やスポーツ新聞のように全くのデタラメということはなさそうですが(^_^;)

 

記事によると、

 

超高層の新しい府庁を建てる計画があったんですが、もう一度、府庁建設計画が動き出すかもしれません。

 

とあり、具体的には現在の府庁の裏手にある旧職員会館が老朽化や耐震性不足から、倉庫として利用されるような有様で、その有効活用が具体的に決まっていない状況。

 

また、大阪府庁の周辺には国から取得した約1.4haのまとまった土地がありますが、その土地をどのように使うのかもまだ決まっていません。

 

しかし、この土地をめぐっては、議会から新庁舎を建設する意見が出てきていることから、大阪の超高層府庁開発が再び動き出すのではないかという期待も込めた報道です。

 

大手前の府有地にの利用については、こちらの記事でも問題視しています。

 

大阪城そば一等地なのに… もったいない府有地の行方

朝日新聞

 

このまま貴重な財産を塩漬けするわけにもいかないので、新しい府庁舎にするのか、それとも民間に売却しマンションなどの再開発に行われるのかという流れになるのでしょうか。

 

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大阪府咲洲庁舎にホテルが入居

 

大阪府の超高層府庁計画が再び現れるかもしれないという期待を持たせる一つの理由がこのニュース。

 

大阪府・咲洲庁舎にホテル入居へ 空きテナント多く

朝日新聞

 

空きテナントが多く、有効活用がなされていなかった大阪咲洲庁舎の一部にホテルが入居することが決まりました。

 

ホテルは同庁舎の7~17階の全フロアに入居し、客室は全378室。最大で756人が宿泊できることから、単身のビジネス需要ではなく、訪日外国人旅行者などのレジャー需要を想定している模様です。

 

大阪は全国でも一二を争うほどのホテル客室不足の状況です。

 

ホテル不足を補う意味でも意義があり、テナントホテルが成功をおさめると、今後ホテルの客室をさらに増やしたり、同じように進出する企業が現れるかもしれません。

 

咲洲庁舎が有効活用ができれば、府庁機能を別の場所へ確保することが必要で、大手前の府有地に新庁舎をつくれば問題は解決するということにもなります。

 

他の自治体の成功例から見る複合再開発の可能性

 

大阪城の西側、大手前地区にある大阪府の府有地の有効活用ですが、官民一体となった再開発も一つの方法ではないかと思われます。

 

例えばこちらの記事。

 

「実質0円」で建設した東京・豊島区新庁舎 ハコモノ計画に一石

THE PAGE 東京

 

有名な東京都豊島区の新庁舎の開発です。こちらは超高層ビルの低層部が豊島区の庁舎ですが、それ以外はマンションにすることで、実質行政が建設費を負担することなく庁舎の建設を実現しています。

 

また、都市生活ラボのこの記事でも。

板橋駅留置線工事の様子と駅前の一体開発の手法

 

JR板橋駅前再開発ですが、タワーマンションと商業施設が建設される計画です。

 

商業地に板橋区の公共施設にテナントとして入居をしますが、そのテナント料は区有地に建設されたタワーマンションからの借地料から充当するというスキーム。

 

また、超高層でない商業ビルとマンションを一体的に再開発することで、商業ビルの容積率を移転し、超高層マンションを建設するというスキームも注目できます。

 

大阪府も、もし新庁舎をつくるなら、このような民間からの収益も含めたスキームは参考になるのではないでしょうか。

 

例えば、超高層ビルを建設し、高層階はホテルは入居。そのテナント料を庁舎建設費に充てる。とか、板橋区のように超高層マンションと新庁舎を一体的に再開発するなんてことも可能性がありそうです。