北京でとてつもない巨大な新空港の建設が進んでいます。

 

北京には現在「北京首都国際空港」という巨大空港があります。

北京首都国際空港の年間旅客数は約9,000万人。羽田空港が年間約8,000万人ですから、およそ1,000万人位の差です。

 

成田の旅客数も含めれば、東京が北京よりも年間旅客数が多いのですが、2019年に北京には新空港が完成する予定です。

 

北京新空港の処理能力は、完成当初でも年間約7,000万人程度の利用者数を想定しています。

さらに、最終的に完成をすれば滑走路7本を有し、年間1億円人を超える処理能力を有することになります。

 

これで北京は2つの空港を合わせて年間旅客数2億人規模の国際ハブ空港拠点となる可能性があります。

 

日本近隣にアメリカと並ぶほどの航空大国中国にできる巨大空港。

これに対して羽田や日本の空港の将来はどうなるのでしょうか?

 

スポンサーリンク

北京新空港のインパクト

 

北京の新空港「北京大興国際空港」(北京首都第二空港)は、2019年に北京市大興区に完成予定です。

 

現在の北京首都国際空港は、世界第2の旅客数の規模で、処理能力が限界に達しているという状態。

中国の航空会社といえば航空機の遅延が多いのですが、これは空港の処理能力の影響もあります。

 

北京大興国際空港は、その規模も巨大で2025年には年間旅客数が1億人を超える可能性もあります。

残り10年足らずで羽田クラスの巨大空港ができるわけですから相当なインパクトです。

 

現在の北京首都国際空港は、中国国際航空がハブ空港として主に利用しています。

中国国際航空はANAと同じスターアライアンスに加盟していて、スターアライアンス系の航空会社は新空港完成後も現在の北京首都国際空港に残る見通しです。

 

新空港には上海をハブ空港とする中国東方航空と広州をハブ空港とする中国南方航空が進出します。

新空港を利用する乗客のそれぞれ40%を扱うことが認められるというニュースがあります。

 

現代版「三国志」に欧米も注目、主戦場は北京の新巨大空港

日刊工業新聞電子版

 

北京新空港は主に国際線の航空需要に対応する考えで、中国東方航空と中国南方航空はともにアライアンスが「スカイチーム」。

 

そのため、北京の新空港はスカイチームの巨大ハブ空港になりそうです。

 

成田への影響

 

北京新空港がスカイチームになるとこで、成田をハブ空港として扱っていたスカイチームのデルタ航空が、よりいっそう“成田離れ”をすることが予想されます。

 

デルタ航空はスカイチームの大韓航空とより提携を進め、現在仁川空港へアジアのハブを移そうとしています。

北京新空港完成後は、日本の航空会社にスカイチームの加盟会社がないだけに、ますますアジアのハブ拠点が中国などへと動いていきそうです。

 

スポンサーリンク

北京新空港のターミナル

 

北京の新空港「北京大興国際空港」は、現在の北京首都国際空港のT3ターミナルを超えて世界最大のターミナルになる見込みです。

 

大きいだけではなく機能的にもつくられています。

旅客ターミナルビルは、ターミナルビルの中央から最も遠い搭乗口まで徒歩600メートル以内で、8分以内に到着できるという設計です。

 

新空港のターミナルの設計はあの人

 

北京の新空港「北京大興国際空港」の設計を担当したのは、あのザハ・ハディドさん(故人)。新国立競技場のデザインコンペでも話題になりました。

 

結局、建築費高騰によるなどで、ザハ・ハディドさんのデザインは実現しなかったのですが、彼女の世界的な名声が高かったのは間違いありません。

 

新国立競技場の工事の現在 完成予定日と場所をあらためて確認

 

北京新空港のターミナルですが、こんな感じのクラゲ型。

出典 日刊工業新聞電子版

 

上からのデザインはともかく、巨大ターミナルにもかかわらず、ターミナルの中央から徒歩で行ける機能性は評価ができそうです。

 

複数空港になる北京にも日本のように空港問題が起こる?

 

北京に新空港ができると、複数の空港を同じ都市で持つことになり、日本で起こったような空港問題が起こるかどうかは気になるところです。

 

つまり「関西3空港問題」や「羽田と成田の関係」のような問題です。

 

結論からいうと、北京では日本で起こったような、都市間空港問題はそれほど起こらないのではないかと思われます。

 

北京新空港へのアクセス

 

北京で日本のような、都市間空港問題が起こらない理由に、北京新空港へのアクセスがそれほど悪くない点があります。

 

日本の場合、羽田と成田、伊丹と関空、それぞれ都心からの利便性が大きく異ることからより問題になりました。

 

北京の場合は、新空港は北京中心部から南方へ46kmの場所に位置し、かなり都心から距離があリますが、新空港開業と同時に北京地下鉄新機場線ができます。

 

この新路線によって、北京地下鉄10号線の「草橋駅」と22分でつながります。

「草橋駅」から天安門など中心部へはそれほど遠くはありません。

 

また、新空港専用の高速道路もでき、リムジンバスやタクシーの利用でもそれほど所要時間はかからないようには考えられています。

 

アライアンスごとの住み分け

 

現在の北京首都国際空港は、中国国際航空が主にハブ空港として利用し、中国国内線ネットワークとともに、ANAなどが加盟するスターアライアンス系の航空会社が発着することになります。

 

新空港「北京大興国際空港」では、中国東方航空や中国南方航空が主にハブ空港として利用し、スカイチーム系の航空会社が発着し、主に国際線が発着することが予定されています。

 

JALなどが加盟するワンワールドはどちらの空港を利用するかは、現在のところ情報はありませんが、アライアンスごとの住み分けができているので、都市間空港問題も起こりにくいのではないかと思われます。

 

北京に多くの欧米便が就航するかも?

 

北京新空港ができることで、新しい発着枠ができることで多くの欧米便が就航する可能性があります。

 

中国系の航空会社が欧米便を大増便することは、ほぼ間違いないでしょうが、欧米系の航空会社も北京をハブとする可能性も大いにあると思います。

 

北京新空港が誕生することで、他のアジアのハブ空港との競争が激化し、チャンギ、香港、タイ、仁川などの空港もさらに使いやすいものになっていってます。

 

日本の空港はどうかというと、LCCターミナルが最近完成したりと、世界からすると一昔前の戦略を行っている状況。

 

その他、東京都心上空ルートを検討するなど、一応いろいろ考えてはいますが(^_^;)

 

ハブ空港競争では、ライバルから一歩も二歩も遅れているような状況です。

今後は日本の空港が、さらに劣勢になるのは避けられない状況になってきているでしょう。