都市に関わる建築の仕事といえば、建築物をデザインをする仕事をイメージする人も多いでしょう。

 

デザインの世界は華やかで魅力的ですが、そのデザインを実現しつつ地震などによって建物が倒壊しないようなしなければなりません。その重要な役目を担うのが構造設計者です。

 

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構造設計者の仕事内容

 

素敵なデザインの建築物も災害によって簡単に壊れてしまうようでは意味がありません。想定される地震などによっても倒壊しないような安全性が必要なのです。

 

建物の安全性を支える強度を作り出す設計が「構造設計」で、構造設計をする人が「構造設計者」ということになります。

 

構造設計者はとても地味な存在です。

 

建築学部などの学生からは、華やかな感じがするデザインの世界が人気で、意匠設計に憧れる人がほとんどです。

 

また、一般の人も、よりデザイン面の興味が高いですし、そもそも構造設計がどんな仕事かを知りません。

もしかして、これから都市に関わる仕事をしたいという人でも知らない人はいるかもしれません。

 

建築の構造はとても複雑です。複雑な理系的な理論によって構造設計はなされます。

 

ただ、とても複雑で難解なため、現在は専用のパソコンソフトを使ってほとんど行われます。

 

「専用のパソコンソフトを使うなら、構造設計者なんていらないのでは?」という疑問を持つかもしれません。

 

ただ、相手は自然現象。予測不可能は現象を起こす場合だってあります。また、ソフトを使うものが人間である以上ミスだってありえます。

 

ミスを発見し防止するのも構造設計者の仕事ですし、何よりも建物のデザインに応じたバランスの良い構造設計を提案することは人間ではないとなかなか難しいのです。

 

 

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構造設計が姉歯事件によって変わった

 

平成17年に起こったいわゆる「姉歯事件」、マンションの耐震偽装問題という事件で、当時姉歯一級建築士が構造計算書を偽造したという問題です。マスコミで連日連夜大きく報道され大騒ぎになりました。

 

この事件によって、建築基準法が改正され、構造設計専門の資格が新設されることになります。

 

姉歯事件によって、構造設計者になるためには難しくなった側面と逆に門戸が広がった側面が出てきています。

 

構造設計者は、就職したとしても以前は限られた人しかその職に就くことができませんでした。ただ、姉歯事件によって建築基準法が改正されて、構造せっかに関して作成する書類が増えました。

 

そのため仕事自体が増え、以前よりも求人自体が増えたという状況があります。

 

ただ、一方で構造設計専門の資格が新設されたことは、以前までは一級建築士であれば誰でも構造設計ができたわけで、構造設計者になることのハードルがより上がったといえます。

 

構造設計専門の資格とは、一定規模以上の建築物の構造設計に際して関与するためには、「構造設計一級建築士」が必要になったのです。

 

この資格の受験資格は、一級建築士として5年以上の構造設計に関する実務経験が必要なので、たとえ大学の建築学部を卒業したとしても、簡単には取得することができない事になっています。

 

構造設計一級建築士資格の新設は、構造設計者になるにはハードルが上がったといえる現象でしょう。

 

ただ資格の新設は、より高い専門性のある仕事だと公に認められたともいえるので、よりやりがいのある仕事になったという面もあるでしょう。