大阪城などの史跡は通常は夜は早く閉まってしまいます。大阪城も通常は開館時間が午後5時までとなっています。
大阪城もライトアップなどで夜も楽しんでもらおうという試みはあるものの、それだけでは不十分です。
特に近年は外国人観光客の急増によって、多くの自治体や企業はできるだけ長く滞在してもらえるような仕掛けに頭を悩ませています。
大阪でも大阪城周辺で、昼だけでなく夜も楽しんでもらおうという試みが始まろうとしています。
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ナイトタイムエコノミーの重要性
「ナイトタイムエコノミー」とは、17時までの昼間の経済活動に対する言葉で、日が暮れてから翌朝までの経済活動の総称です。
夜は眠るためのものと考えると、経済効果があまりありませんが、夜から朝までさらに“都市が稼ぐ”ようになれば、それだけ都市経済が上向きます。
夜遊んだから、ずっと昼寝てたらあまり意味ないですが(^_^;)
ある調査によると、夜23時45分から翌朝7時00分までの深夜帯に起床している人間は平成18年よりも平成23年のほうが約122万人も多かったという結果になっています。
これだけ夜遊び志向する人たちが増えているにもかかわらず、受け皿となる“遊ぶ場”がなければもったいないですよね。
さらに、ナイトタイムエコノミーに関して特にその重要性が叫ばれるようになったのは、訪日外国人旅行者の急増です。
外国人観光客もせっかくの海外ですから、とにかく1日中たっぷりといろんな経験をしたいという思いは強いのです。
それなのに、ナイトタイムを楽しむものが不足していると、その都市や国での滞在期間を短くしたり、そもそも他の国や都市へ行ってしまう場合もあるでしょう。
現在シンガポールなどでは観光に力を入れ、ナイトタイムエコノミーの振興にも積極的です。
アジアには、マカオ、香港、バンコクをはじめとして“眠らない街”が多いです。
そのため、日本もナイトタイムエコノミーに注力しなければ、それだけ観光客の集客に遅れてしまいかねません。
城のような史跡は夜は閉まっているもの?
大阪城や京都などの有名寺院は夜は閉まっているのが普通です。
期間限定として、ライトアップなどで夜間拝観がありますが、一般のイメージでも「お城のような史跡は夜は閉まっているもの」というのがあるでしょう。
確かに史跡の維持管理などの問題もあるでしょうし、夜早く閉まるのは仕方ない面もあると思います。
ただ、史跡の周辺に夜遅くまで楽しむ場所ができれば、その利用価値は高まります。
「JO-TERRACE OSAKA」が2017年6月22日にオープン
大阪城周辺に夜まで楽しめる憩いの場「JO-TERRACE OSAKA」(ジョー・テラス・オオサカ)が間もなくオープンします。
「JO-TERRACE OSAKA」の営業時間は、9:00~22:30まで。
大阪城といえば、国内外から多くの観光客を集める大阪の屈指の場所ですが、大阪城周辺だけでも昼はもちろん夜遅くまで楽しむことができるようになります。
場所はここ。
完成イメージです。オープンカフェも現代的な和風の雰囲気です。
駅から大阪城ホールや大阪城天守閣へ向かう前に寄り道したくなりそうです。
こちらはJR大阪城公園駅からのペデストリアンデッキですね。
出店予定の店舗です。
お好み焼きやたこ焼きはあるものの、フレンチやイタリアンもあり、大阪らしさや和風にこだわりがなく無国籍なラインナップです。
オープンを間近に控えた現地へ行ってきた
オープンを間近に控えた「JO-TERRACE OSAKA」の様子を見に行ってきました。6月初旬の様子です。
外観はかなり完成していまして、植栽など最後の仕上げという感じでしょうか。
「JO-TERRACE OSAKA」はAからFまでの区画があります。
こちらはAーTERRACEにできるスターバックスです。
後ろに見えるクレーンは、読売テレビ新社屋の建設現場です。
大阪城公園駅前の従来からある階段とペデストリアンデッキです。
JR大阪城公園駅は、橋上駅舎ですが駅から直結で、「JO-TERRACE OSAKA」へ行くことができます。
床面など最後の仕上げでしょうか。
設計・施工は大和ハウスが行います。
大和ハウスは単なるハウスメーカーという感じではなく、総合デベロッパーのような企業にますますなってきました。
こちらの都市再開発にも関わっています。
店舗の案内がすでに掲示されています。
「JO-TERRACE OSAKA」でランチ、大阪城を観光して、「JO-TERRACE OSAKA」で夕食。
その後は、京橋、キタやミナミで朝まで遊ぶなんて感じで、大阪の滞在をゆっくり楽しんで欲しいです。
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