大学の都心回帰が鮮明になってきています。

 

中央大学の看板学部の法学部を八王子の多摩キャンパスから理系学部がある後楽園キャンパスへ移転すると発表されたもその一つの象徴的な出来事です。

 

さらに、中央大学ではその他の文系学部も都心に移転する計画を持っていて、競争関係にある大学同士で今後都心回帰への動きが加速しそうな状況です。

 

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1990年代大阪市の4年制大学が極めて少なかった

 

大阪市内にある4年制大学が、1990年代の一時期になんと一桁になってしまったという状況がありました。

 

これには大阪自体に大学の学問より、実学を重視する風潮があることもその一因でしょうが、国が大学を郊外へ移転する流れを作ったという背景があります。
高度経済成長時代に人口や産業が都市部に集中するようになりました。

 

都市部への過度の集中抑制のため「工場等制限法」の制定や都心部の大学や学部の新設を認可しないなどの措置をとって、都市部における大学の新設・増設は制限されていました。

 

また、民間の鉄道会社も自社沿線の価値を高めるため、大学の郊外移転を積極的に推進したことも、大学がどんどん郊外へと移る流れを作り出していました。

 

このような要因が重なり、大阪市内に立地する大学が極めて少ない状況になっていったのです。

 

 

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少子高齢化によって大学の都心回帰の動き

 

大学の郊外移転から現在のような都心回帰の流れへ、大きく舵を切ることになった大きな要因は少子高齢化です。

 

少子化によって、以前より受験競争が緩和されたことによって、受験生が大学を選別するようになり、郊外の不便な立地の大学は敬遠されるようになってきたからです。

 

国もキャンパスの高層化などを条件に、都心部での学部の増設などを認可するようになり、その結果明治大学の「リバティタワー」や法政大学の「ボアソナード・タワー」が1990年代末頃から出てきたのです。

 

その流れが、大阪市内でも起きてきたのが大阪工業大学の梅田キャンパス「OITタワー」の誕生です。

 

 

OIT梅田タワーは超便利な立地

 

都心の大学が少なかった大阪なので、大学の都心回帰は東京以上にインパクトが大きいです。

 

また大工大の新キャンパスも、まさに都心のど真ん中とうい立地には驚きです。

 

明治大学の「リバティタワー」や法政大学の「ボアソナード・タワー」も都心部であることは間違いないですが、それでも丸の内のような“都心の中の都心”という場所ではありません。

 

しかし、大阪の梅田はまさに大阪の中心で、大阪にとどまらず京阪神などからのアクセスも便利な位置に立地しています。

 

 

OIT梅田タワーの様子

 

大阪工業大学の新キャンパスの様子を見てきました。すでにキャンパスは完成しており、今年2017年4月から学生が学んでいます。

 

南側から撮影。

 

東側からです。

 

地下に駐輪場があるので入ってみます。

 

コンベアがあるので、自転車の昇り降りは楽にできそうです。

 

できたばかりなので駐輪場はとてもきれいです。

 

この先は、大学専用の駐輪場になります。この日は休日なので自転車は少なめです。おそらく平日はたくさん駐輪をしているはずです。

 

一般の人の利用は1時間は無料。その後は24時間毎に150円ですからけっして高くありません。雨に濡れず盗難の心配も少ないので、特に高級なスポーツサイクルなどの利用者には良い駐輪場です。

特に阪急梅田駅からの距離は近いです。

 

大阪工業大学を運営は、学校法人常翔学園。高校ラグビーで全国優勝の経験がある常翔学園(旧大阪工大)と常翔啓光学園(旧啓光学園)が有名です。

 

この2校は、全国でも屈指のラグビー名門校なのでラグビー好きの人には知らない人はいないでしょう。

 

その他、摂南大学や広島国際大学も運営をしています。

 

 

OIT梅田タワーで学べる学部・学科

 

関西での大学の都心回帰ですが、どちらかと言うと社会人が学べるようなサテライトキャンパスの開設が主でした。

 

しかし、大阪工業大学の学部生や大学院生が学ぶ学部や学科があり、学生が学べる場となっています。

 

OIT梅田タワーで学べる学部は「ロボティクス&デザイン工学部」。ロボットやシステム、空間デザインやプロダクトなど幅広い領域が学びと研究の対象となります。

 

学科は次の3つ。

  • ロボット工学科
  • システムデザイン工学科
  • 空間デザイン学科

 

これからの時代にニーズが上がるロボット工学や、学生に人気のあるデザインを研究する学科で学生を集めようという戦略です。

 

 

タワー内にはコンビニだけでなく、「エッグスンシングス」や「オイスターバーWHARF」なども入居。学生だけでなく、一般の人も多く訪れそうです。

 

 

南西側から。

 

大阪工業大学のキャンパスは、大阪市旭区にあり大阪市内中心からそれほど遠くない位置にあるにも関わらず、思い切って一部の学部を都心へ持ってきています。大学の将来への危機感のあらわれでしょう。

 

旭区のキャンパスもこんな感じで立派なのですが。

 

キャンパスの都心回帰の効果はすでに現れていて、梅田移転の対象となる工学部2学科の志願者数は、移転発表前と比べて4割近く増えています。

さらに都心にあることで、特に理系学部なので産学連携なども期待できそうです。

 

注目のOIT梅田タワー、次に訪れる時は、大学内部も見てみたいです。