心斎橋のアメリカ村からすぐの立地に「ローレルタワー心斎橋」が建設されています。
心斎橋などミナミ周辺はとにかく外国人だらけという状況になっています。
インバウンドで沸き立つミナミですが、ついにキタの梅田を抜いて大阪の公示地価ナンバーワンにもなりましたし、その勢いは全く衰えません。
ローレルコート心斎橋も、訪日外国人旅行客にとっては観光にとても便利な立地なため、民泊としても利用されることもあるのかなという感じがします。
かつては投資物件を賃貸に出すより民泊のほうがはるかに儲けることができる状況でした。ただ民泊は法律が制定されるなどして、違法な民泊が難しくなってきつつあります。
インバウンドの最前線ミナミの民泊にも変化が見られようになりそうです。
ローレルタワー心斎橋の現在の様子
心斎橋新橋交差点からも、徒歩ですぐの場所にローレルタワー心斎橋が建設中です。
こちらはローレルタワー心斎橋公式ページのキャプションですが、物件は中央やや右ぐらいに位置する白いタワーです。
左手前の新橋交差点や大丸心斎橋店、ホテル日航大阪からもすぐの立地が分かりますね。
現地の4月中旬ぐらいの様子です。
北方面の長堀通から撮影。車が多い大通りから少し中に入った場所にあるので、住環境としては悪くなさそうです。
建築計画です。敷地面積約1246㎡に高さ約95mのタワーマンションが建設されます。(仮称)中央区西心斎橋一丁目集合住宅 新築工事という名称にもなっています。
タワーマンションを下から見上げました。この辺りは意外にもあまり超高層建築物がありませんので、この高さでもそれなりに目立ちます。
施工業者は鴻池組です。
タワーマンションではなくホテルとしても最適な立地ですが、実際に居住するというよりも投資対象として購入する方が圧倒的に多くなるのではないかと思われます。
大阪ミナミと民泊
外国人に絶大な人気を誇る大阪ミナミ界隈は、民泊の立地とすればもっとも適した場所ともいえます。
そのため現在はAirbnbでは数多くの物件で民泊が行われています。
一方大阪の賃貸相場というとそれほど高い水準ではありません。
例えば不動産情報サイトSUUMOでは地下鉄御堂筋線心斎橋駅のワンルームの賃料相場は5.6万円となっており、東京でいうと武蔵小金井駅や立川駅の相場に匹敵するような相場です。
つまり、東京の郊外ぐらいの家賃収入しか見込まれない水準です。
ただ、民泊として扱えば、人気の場所ですし、はるかに儲けが見込めるはずで、多くの物件で民泊が行われているわけです。
民泊合法化の動き
民泊といえでも人を宿泊させる以上、本来は旅館業法の制約を受けるはずですが、民泊物件のほとんどすべては旅館業法の許可をとっていません。
民泊に関しては、行政も半ば容認するような形でグレーな運用がされていましたが、今後は民泊関連の法律が整備され民泊合法化の動きが始まっています。
民泊を合法的に行うためには次のような3つの方法があります。
- 簡易宿所として許可
- 特区民泊
- 民泊新法の届出
上の方法ほど難易度が高くて、新しく法律の住宅宿泊事業法(民泊新法)では、行政の許可ではなく届出だけで民泊ができてハードルがかなり下がります。
民泊を合法的に行うためには様々な要件が必要ですが、その中でオーナーやマンション管理組合で民泊を営むことを許していることが必要です。
マンション管理組合の許可に関しては、管理規約で民泊禁止を明確に示すことが必要で、多くの分譲マンションで管理規約の改正が行われています。
日本人は相当外国人に不信感を持っており、多くの人が民泊に対して悪いイメージを持っているため、多くのマンションが民泊禁止としたわけです。
ミナミ周辺のマンションに関しても、実際に購入して居住する人が多いマンションほど民泊を禁止する動きになるでしょうし、逆に投資対象として購入する層が多いと民泊を許容しやすいかもしれません。
もちろん民泊によって資産価値が下がると投資家が考えれば民泊禁止にもなるでしょうが。
大阪であれば特区にも指定されているので、特区民泊でも民泊新法の届出による民泊も可能です。
特区民泊は少しハードルが高いため、全国ではほんの少数しか認められていないのが現状ですが、大阪市では桁違いに認められていて1000室を超える規模で特区民泊の認定を受けています。
民泊を比較的許容しがちな大阪ですが、それでもまだまだ違法民泊が多い状況です。今後のミナミの民泊は規制によって現在よりも少なくなる模様で、ホテルの稼働率にどれくらい影響するかが気になるところです。