総選挙では大敗した希望の党ですが、東京都知事でもある小池代表は無電柱化の推進を訴えています。

 

無電柱化のメリットは様々ですが、よく挙げられるのが景観の改善です。

 

日本の街はゴミも少なくきれいではありますが、上空の電線がせっかくの景観を壊していると感じる人も多いでしょう。

 

全国では一部無電柱化を実現をしていますが、巨額の費用や住民の同意などが問題となって、なかなか波及はしません。

 

先斗町の無電柱化は今までにない先進的なもので、地域の方の景観への思いが伝わってきます。

 

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京都先斗町と無電柱化

 

京都先斗町は京都の「五花街」のひとつで、伝統的な街並みが広がる観光客にも人気の場所です。

 

京都らしい趣のある街並みです。

 

場所は阪急河原町駅や京阪祇園四条駅からすぐアクセスできる位置で、下の地図の右側赤丸が並ぶ場所で、先斗町南詰から北詰までになります。

 

鴨川と木屋町通の間にありますので、こちらの再開発現場のすぐ近くになります。

京都市立誠小学校跡地を再生 複合商業施設や屋外ガーデンで賑わい創出

 

先斗町はとても素敵な街並みなのですが、ちょっとその風情を壊すものが上空に(^_^;)

 

ただ、先斗町の電柱は否定的な意見だけでなく、この光景に萌えるという人たちもけっこういます。

 

無電柱化というと一見すべての人が賛成で良いことばかりと感じるかもしれませんが、そうでもない面もあります。

 

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無電柱化のメリットとデメリット

 

無電柱化は良い面ばかりではなくデメリットもあります。無電柱化のメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

 

まず無電柱化のメリットですが一般的によくいわれるのは次の3つ。

 

  • 景観を損なわない
  • 防災につながる
  • バリアフリーの推進

 

景観を損なわないのはよく話題にされることで先斗町の電柱地中化も景観のためという意義が大きいです。

 

「京都市情報館」のホームページでも、無電柱化でこんなにきれいになるのですよとアピールをしています。

出典 京都市情報館

 

防災につながるというのは、阪神大震災の際に揺れが大きい地域のほとんどの電柱が倒れたという被害がありました。

 

電柱を地中化することでより安全な街づくりができるというわけです。

 

バリアフリーの推進は狭い道路や歩道などに電柱が建っていることで、車椅子利用者にとってバリアとなる場合があります。

 

電柱を地中化することで、車椅子の利用に支障がない広さが確保できる道もできてきます。

 

メリットが多い電柱地中化ですが、逆にデメリットは何かといえば、最大のものはこれです。

 

コストが高い

 

電柱地中化をすることでその費用が膨大にかかります。一説では地上化に比べて10倍~20倍かかるともいわれています。

 

日本は現在財政難ですし、東京都のような財政に余裕がある自治体なら可能でしょうが、財政状況が厳しい自治体では電柱地中化をすることが住民の大きな負担になりかねません。

 

また電線は老朽化をしてメンテンナンスが必要ですが、そのメンテンナンス費用も地中化することでより高くなるとの指摘もあります。

 

また、工事の間住民の生活に支障が出てきて、逆にそのことが地域住民の賛成を得られず、電柱地中化を阻む要因にもなったりするわけです。

 

このようなデメリットがネックになって、なかなか電柱地中化が進まないわけですが、先斗町の例は少し異なります。

 

 

先斗町の無電柱化の特長

 

先斗町の特徴は道幅が狭く、通りの両側には民家がひしめき合って立ち並んでいます。

 

このような特徴から先斗町では從來の無電柱化の工事の方法では対応できないため、新しい工法を採用したりと随所に特長がみられます。

 

地域の協力(必要となる土地の提供)

 

無電柱化といってもすべて地中に設置されてしまうわけでなく、電気を安全に供給するための設備(地上機器)が必要になります。

 

しかし先斗町の場合は道路が狭いため、地上機器は通行の妨げになります。

 

現在でも訪日外国人が増えたので先斗町は時間によってはかなり混雑するぐらいですから(^_^;)

 

先斗町では地域の方の協力によって、地上機器を所有する土地の中へ設置することになります。

 

小型ボックスを使った先進的な整備手法「先斗町方式」

 

地中にはガスや上下水道管などがありますが、從來の電柱地中化の方式ではこれらのインフラ設備が干渉してメンテンナンスができないなどの問題がありました。

 

先斗町では国で検証中であった小型ボックスを採用することによって、他のライフラインとの干渉が少なくなります。

出典 京都市情報館

 

この先斗町方式によって、ガスや上下水道管などの他のライフラインのメンテナンスもしやすくなるわけです。

 

地中に設置する設備(電力桝,通信桝)の縮小

 

地中に設置する設備が大きければそれだけ他のライフラインとの干渉が大きくなり支障が出ます。

 

特に先斗町のような狭い路地であれば、その分スペースに限りがあります。

 

通信ケーブルの分岐やメンテナンスに必要な通信桝をできるだけ小さくして、他のライフラインとの干渉をできるだけ小さくします。

 

地中に設置する設備が大きければ、それだけ設置工事の際の掘削に伴う影響は大きくなります。

 

また、先斗町のように地上機器を地域の方の協力で所有する土地に設置する場合、地上機器の下に設けられる電力枡が大きいと、土地所有者の土地活用にも影響を及ぼしてしまいかねません。

 

そのため関西電力ではできるだけ小さな電力枡を採用し、地域の方の負担を軽減することになります。

 

出典 京都市情報館

 

先斗町の電柱地中化ですが、先進的な整備手法や地域の方の協力など様々な取り組みが行われています。

 

地上に設置される地上機器も先斗町の景観を壊さないように美装化も施されます。

 

電柱地中化による工事の際に穴を掘るわけですが、その穴を工事中にもかかわらず埋め直すのもコスト増大の一因でした。

 

ただ、先斗町の場合は車も通らない路地のため、埋め直すのではなく発泡スチロールみたいなもので蓋をして工事を行われるようです。

 

これによってかなりの工事コストを削減でき、電柱地中化のデメリットを軽減する一因にもなっています。

 

このように地域の方の協力や最新の技術によって先斗町の電柱地中化は進められます。

 

先斗町では道路上に何やらチョークで書かれていました。おそらく電柱地中化のための準備でしょうか。

 

無電柱化が行われることがアピールされていました。

 

先斗町のシンボル「先斗町歌舞練場」。場所は先斗町北詰の近くです。

 

先斗町らしい光景。

 

先斗町の例がモデルケースとなって、電柱地中化が全国各地へと推進されていくのか注目したいです。