大阪本町は大阪でも屈指のオフィス街です。
ただ、最近では用途変更をしてホテルになったり、また再開発でタワーマンションなどの住居が建設されることも珍しくなくなってきました。
様変わりしつつある本町エリアですが、中でもりそな銀行本店ビルの隣の「(仮称)備後町計画」はビジネス街の中心にタワーマンションが建設されるようなイメージを持ちます。
(仮称)備後町計画の場所
「(仮称)備後町計画」の場所は、「りそな銀行大阪本店ビル」の西側、「大阪国際ビル」の北側という大阪でも有数のビジネス街になります。
一昔前ではここにマンションが建つなんて想像もできなかった場所ですが、住友不動産が3棟のビルを購入し、敷地面積が約4,000㎡。
さらに「りそな銀行備後町別館」約2,000㎡分も追加で購入し、合計の敷地面積が約6,000㎡になります。
当初の敷地面積4,000㎡は、不整形なL字型の土地のため、それほど大きな超高層ビルの建設は難しいです。
そのため、できるだけ不整形な土地を改善するように当初より住友不動産は隣接地の「りそな銀行備後町別館」も買収する計画だったと思われます。
デベロッパーによっては、粘り強く地権者に交渉をしてできるだけ大きな土地を購入して、巨大なプロジェクトを進めるのが得意な会社もあります。
森ビルなどはその典型例ですが、住友不動産もそんな企業DNAがあります。
敷地面積がより広くなった計画地ですが、より大きな超高層ビルが建設できることになり、超高層マンションの建設が計画されているといわれています。
この立地にタワーマンションだけは何だかもったいない
「(仮称)備後町計画」の開発用地は約6,000㎡もありますから、かなり巨大な超高層のタワーマンションを建設することが可能です。
参考までにこちらの超高層マンションの敷地面積は約6,587㎡となります。
中之島と本町ということで条件も違いますが、「ザ・パークハウス中之島タワー」は高さ193m、延床面積が約10万㎡もある巨大な超高層マンションです。
これほどの大きなタワーマンションの建設は難しかもしれませんが、それでも180m~190m程度のものの建設は十分可能ではないかと思われます。
周辺にオフィスビルが立ち並ぶ本町ですが、もちろんタワーマンションを建設しても購入者が群がるようなポテンシャルはあるでしょう。
住友不動産のタワーマンションでは、すぐ近くに「シティタワー大阪」がありますが、新築から10年以上も経ちますが、今なお高値で取引されステイタスの高いマンションもあります。
ただすぐ近くの帝人ビル跡地にJR九州がマンションを建設することもあり、このエリアでもタワーマンションがさらに増えます。
立地を考えるとタワーマンションだけというのは、ちょっともったいないような気もします。
住友不動産の「(仮称)梅田曽根崎計画」の場合
住友不動産は梅田で「(仮称)梅田曽根崎計画」として超高層ビルのプロジェクトを進行中です。
「(仮称)梅田曽根崎計画」は、敷地面積が約69,000㎡と「(仮称)備後町計画」と比べて少し規模は大きくなりますが、複合施設が建設される計画です。
「(仮称)梅田曽根崎計画」も主な用途は分譲マンションなのですが、低層部は商業施設、中層部にホテルが入居することになります。
また分譲マンションだけでなく高級賃貸マンションも計画されています。
複合施設建設に期待をするが
都市生活ラボとしても、立地が立地だけに「(仮称)備後町計画」もタワーマンションではなく、複合施設の建設を期待してしまいます。
近年の大阪はホテル不足が深刻で、ホテルの建設はかなり進んだものの、まだまだ高級ホテルを中心に客室は不足する可能性はあります。
また、高級賃貸マンションも東京都比べてまだまだ少ないことを考えると、「(仮称)梅田曽根崎計画」のようにホテルや高級賃貸レジデンスを計画されることも有効なような気がします。
大阪の最近のオフィス需給が逼迫していることを考えると、巨大オフィスビルの建設を切望しているのではありますが(^_^;)
何はともあれ「(仮称)備後町計画」現地ではプロジェクトが徐々に動きだそうとしています。
南からの様子。「りそな銀行備後町別館」の解体工事も進んでいます。
やはりマンションになってしまうのでしょうかね。
北側からの様子。すぐ南には大阪国際ビルもみえます。
タワーマンションの建設ももちろん歓迎するのですが、複合施設のほうがより立地にあっている感じがしてしまいます。