新しい国立競技場は、デザイン案の変更により、その工事のスケジュールがとてもタイトになっています。

 

「オリンピックに間に合わせる」という至上命令から、そのしわ寄せは23歳の新卒社員の自殺という悲しい事態にもなってしまいました。

 

そんな新国立競技場ですが、デザインを変更して建設費を抑制したものの、それでも依然としてオリンピック後の活用方法は厳しいものがあります。

 

負の遺産も多くなってしまった新国立競技場ですが、オリンピック後はどうなるのでしょうか?

 

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東京オリンピック後は球技専用スタジアムが有力

 

新国立競技場は、東京オリンピックのメイン会場で開会式や閉会式で使われる他にも、主に陸上競技やサッカーの試合に利用されることになります。

 

陸上競技に利用されるので、当然スタジアムには陸上のトラックがあるのですが、このトラックですがオリンピック後は撤去されることが濃厚な状況です。

 

陸上トラックを撤去して、新国立競技場を球技専用スタジアムとする案が有力になっています。

 

新国立競技場、五輪後は球技専用 陸上競技場の機能なしに

サンスポ.com

 

なぜ陸上競技の機能をなくすかというと、それは収益性の問題。

 

つまり、陸上競技はオリンピックにような世界大会では、確かに集客力がありますが、その他の大会ではスタジアムを満員にするような集客はとても望めません。

 

そのため、より集客が期待できるサッカーやラグビー、またコンサートなどのイベントに利用しやすい球技専用スタジアムに変更しようとするわけです。

 

日頃の陸上競技として使われた場合、旧国立競技場でも寂しいスタジアムの様子を目にしていましたので仕方ないという感じもしますが、オリンピックでは陸上競技が新国立競技場の花形種目だけにちょっと残念です。

 

先日行われた世界陸上ロンドン大会で、男子の4×100mリレーで銅メダルを獲得しましたが、ベストメンバーではなかったため、東京オリンピックではさらに上位にくいこむのはなかいという期待もあります。

 

また、男子100mは特に層が厚く、200mでサニブラウンがファイナリストになったように、100mでもファイナリスト誕生の期待もかかります。

 

オリンピックの決勝の舞台で、日本人初の9秒台なんていうこともありえます。

 

そんなことになれば、“思い出”として陸上競技の機能を、新国立競技場に残そうという世論も形成される可能性もありますが(^_^;)

 

ちなみに現在の国立競技場の様子。自殺など何もなかったように重機が並び、厳しい工期を達成しようという動きが続いています。

 

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競技場活用 北京の例

 

2008年に夏季オリンピックが開催された北京ですが、そのメイン会場といえば、通称「鳥の巣」と呼ばれる北京国家体育場。

 

北京オリンピックの遺産ですが、オリンピック広場に入るだけは、以前は有料だったようですが現在は無料です。

 

鳥の巣以外にも水泳会場などの施設があ、かなりの広大な広場になっています。

 

鳥の巣は現在サッカー等の特定チームの本拠地として利用されていない

 

鳥の巣は陸上競技としての機能も残され、中国でも人気のあるサッカーの特定チームの本拠地して利用されてはいません。

 

年間の維持費だけでも11億円以上といわれており、維持するために現在はイベント等にも利用されるものの、主な収益は見学による観光収入です。

 

北京五輪の“レガシー”は今(1)~観光地化する鳥の巣

スポーツナビ plus

 

入場料は大人50元ですから、およそ800円程度。中国の観光スポットの入場料を考えると、それほど高くはありませんが、物価水準を考えるとかなりの高額。

 

現地取材での様子。「鳥の巣貴賓夜景80元」というのもありますね。入場をしていないので詳しいことはわかりませんが、スタジアムの貴賓席で、夜の鳥の巣を見ることができるのでしょうかね。

 

何れにせよ、鳥の巣の台所事情はかなり厳しいものがり、あの手この手で観光客を集客しようという意図がみえます。

 

旧国立競技場のスタジアムツアー

 

前回の東京オリンピックのメイン会場であった旧国立競技場でもスタジアムツアーがあり、見学をすることができました。

 

2014年7月から解体工事が始まる国立競技場のスタジアムツアーに参加してきました

Gigazin

 

こちらは大人一人1000円ですが、入場するだけでなく、ツアーとしていろんな案内や記念品などがもらえたようで、より満足度は高そうです。

 

ただ、人件費がかかり収益性は悪そうですが(^_^;)

 

新国立競技場も北京のように主に観光収入で維持できるか?

 

新国立競技場も2020年のオリンピック終了後は、イベントなどで利用する他に主に観光収入で維持することはできるのでしょうか?

 

結論から言うと、それは難しいです。

 

まずスタジアムの建設費自体も、鳥の巣約500億円に対して、新国立競技場は建設費を抑制したものの少なくとも1600億円以上はかかるといわれています。

 

また、年間の維持費も新国立競技場は24億円と、人件費の高い日本では鳥の巣よりもはるかに高額になり、とても主に観光収入だけで補うなんてことは無理です。

 

しかも「スタジアムツアー」なんて形で人件費を使えば、もしかして赤字になることも考えられるかも(^_^;)

 

結局は既定路線のように球技専用スタジアムにして、収益性を上げる他ないのかなという結論にはなりそうです。

それにプラスして見学などの観光スポットとして利用する。

 

ただし、高額な建設費や維持費を考えると、たとえ球技専用スタジアムにしたとしても、黒字にするのは至難の業という印象です。

 

死者もだしてしまった新国立競技場ですが、これ以上負の遺産にしない試みが必要ですね。