御堂筋では高さ制限の規制緩和もあり、多くの再開発が行われています。
独立系のシステムインテグレーターのオービックが、御堂筋沿いの自社の所有地に「(仮)オービック御堂筋ビル」を建設中です。
長らく駐車場として利用されていましたが、諸条件が整ったのでしょうか、再開発へ動いています。
「(仮)オービック御堂筋ビル」は計画では、低層部は商業施設になる予定ですが、残りはホテルと事務所が半分づつ利用するような感じになります。
入居するホテルは、ロイヤルパークホテルズ。三菱地所の完全子会社で全国展開をしています。
三菱地所といえば、丸の内やオフィスのディベロッパーというイメージが強いのですが、近年の訪日外国人旅行者の増大でホテル事業にも力を入れるようになっています。
「(仮)オービック御堂筋ビル」
「(仮)オービック御堂筋ビル」は、地下鉄淀屋橋駅と本町駅のちょうど間くらいの御堂筋沿いに地上25階、高さ116.35mの超高層ビルが建設される計画です。
計画地です。
場所は、近代建築でも有名な大阪ガスビルの隣に位置します。淀屋橋と本町の中間という位置で、駅からの距離は中途半端ですが、駅間距離も短いため両駅から歩いても5分少々でしょう。
ビルの外観はこんな感じ。
御堂筋ですからセットバックを設けて高さ規制に対応しています。
「(仮)オービック御堂筋ビル」の外観自体は個人的には、ホテルモントレグラスミア大阪が入居するマルイト難波ビルと似ているように感じます。
結婚式場も備えたシティホテル。難波の中心街からは離れた落ち着いた場所にある「ホテルモントレ グラスミア大阪」 #大阪 #難波 https://t.co/Zz5bWberHypic.twitter.com/kmH0IMSJJj
— C-tops Japan (@ct_japan) June 7, 2017
それほど似てないかな?
高層階にはロイヤルパークホテルズが入居
「(仮)オービック御堂筋ビル」の15階から25階にはロイヤルパークホテルズが入居することになります。
ロイヤルパークホテルズは、三菱地所グループで「ロイヤルパークホテル」などのシティホテルを展開しています。
ロイヤルパークホテルズといえば、高級シティホテルのイメージが強いですが、近年は宿泊特化型の「THE シリーズ」の展開が主流になっています。
シティホテルに近く高級ビジネスホテルというイメージが近いと思います。
「THE シリーズ」は、「ロイヤルパークホテル ザ (地名)」という表記になり、ロイヤルパークホテル ザ 京都やロイヤルパークホテル ザ 羽田などのホテルがあります。
大阪の御堂筋のホテルも、宿泊特化型ということで、この「THE シリーズ」ということになるでしょう。
とすると、名前は、「ロイヤルパークホテル ザ 大阪」や「「ロイヤルパークホテル ザ 御堂筋本町」」が有力かな?
関西の旗艦ホテルにするということなので、「ロイヤルパークホテル ザ 大阪」になるかもしれませんね。
現在の建設状況
「(仮)オービック御堂筋ビル」の7月9日現在の建設状況です。
建築計画です。2020年初頭に完成予定です。大阪はホテルが全然足りていないような状況なので、オリンピック年など関係なく、早めの計画で進めて欲しいです。
かなり建設現場らしくなってきました。これからビルの高さが上がっていくことが楽しみです。
東側御堂筋から。ホテルや新しい超高層ビルができる事はうれしいのですが、御堂筋の高さ規制がなし崩し的になくなっているような状況は少し複雑な心境です。
三菱地所のホテル事業
三菱地所といえば、丸の内やオフィスビルのディベロッパーというイメージが強いです。
ただ、最近では東京でも空室率が下がっているにもかかわらず、オフィス賃料が上がっていない状況がみられます。
加えて東京オリンピックに向けて、国の規制緩和策も重なってオフィスの大量供給が今後予定されています。
三菱地所でも、オフィスにこだわらず、現在需要が旺盛なホテル向けの開発を選択するケースが増えています。
またさらに訪日外国人旅行者数が伸びていけば、その傾向は強くなることも考えられます。
ホテル事業は、ロイヤルパークホテルズが完全子会社ですが、もともとは三菱地所のホテル部門でした。大阪や羽田にホテルを展開するのも、訪日外国人旅行者をかなり意識したものと思われます。
また、宿泊特化型の「THE シリーズ」よりも、もっと低価格帯のホテルの開発も進めています。
三菱地所が低価格ホテル 東京・大阪に3棟 訪日客取り込み
運営は外部委託して、自社のホテルブランド名もつけないことで、ロイヤルパークホテルなどとは差別化をはかるようです。
三菱地所にかぎらず、大阪ではホテルの開業計画が目白押し。日本の数少ない成長産業だけに、多くの企業が群がっている状況です。