「丸の内1-3計画」は、銀行会館、東京銀行協会ビル、みずほ銀行前本店ビルの3つのビルを解体して、再開発をする計画です。
みずほフィナンシャルグループ、全国銀行協会、三菱地所の3者が協力して進めるビックプロジェクトで、国の民間都市再生事業計画に認定されています。
東京銀行協会ビルは近代建築をファサード保存した、丸の内の名所のひとつだっただけに、少し惜しまれますが、街の新陳代謝のためには必要なものもあります。
現在解体工事が行われ、解体工事自体は、大林組、大成建設、清水建設の共同体です。
このビックプロジェクトを進めるゼネコンは、まだ未定になっていますが、大林組と丸の内の開発の歴史や三菱地所との関係を考えると、大林組が絡んでくるのでしょうかね?
「丸の内1-3計画」の概要
「丸の内1-3計画」の計画地には、かつて銀行会館、東京銀行協会ビル、みずほ銀行前本店ビルという3つのビルがありました。
その3つのビルを解体して新たに「タワー棟」と「アネックス棟」の2棟のビルを建設するのが「丸の内1-3計画」です。
「丸の内1-3計画」の全体の敷地面積が11,237.35㎡とかなりの広さがあります。
取り壊すビルがひとつだけであれば、十分な敷地は確保できなかったでしょうが、3つのビルの敷地を利用することで大きなプロジェクトにすることができました。
外観イメージはこちら。
出典 国土交通省
概要図です。タワー棟はオフィス、アネックス棟はオフィスと低層階に商業施設が入居する予定になっています。
タワー棟は都営地下鉄三田線の大手町駅と地下で直結することになっています。
場所はこちら。東京駅にも大手町にも近く、しかも目の前は皇居という好立地。
近くでは再開発が目白押しで、丸の内・大手町はどんどん変わろうとしています。
「丸の内1-3計画」現在の工事の様子
「丸の内1-3計画」の現在の様子を確認をしに現地へ行ってみました。6月下旬の様子です。
解体中の「東京銀行協会ビル」の様子です。ファサードはどこかで再生されるのでしょうか?
反対側から。
建築計画です。タワー棟の高さは約140m。全体での延べ面積が180,000㎡の大型開発です。
建築主には、みずほフィナンシャルグループや全国銀行協会の他、三菱地所も加わっています。丸の内といえばやはりこの会社です。
施工者は未定になっていますが、どのゼネコンが施工するのでしょうか?
大林組と丸の内
「丸の内1-3計画」の施工はまだ未定ということですが、解体工事にも関わっている業界トップの大林組が加わるのは有力でしょう。
大林組といえば、東京スカイツリーの施工で有名ですが、丸の内でも数々の施工の実績があります。
まずは丸の内の駅舎。東京のシンボルのひとつの施工は大林組です。
また丸の内のシンボルといえば、「丸の内ビルディング(丸ビル)」です。丸ビルの施工も大林組が担当をしています。
その他にも東京駅の駅ビルであるサピアタワーを始め、パレスホテル東京、日本生命丸の内ビル、丸の内中ビル、丸の内と深く関わっている様子がわかると思います。
大林組はもともとは大阪のゼネコンで、東京での知名度はあまりないといわれていましたが、東京スカイツリーの受注でその状況が一変。また、同社の本店機能を東京に持ってくるなど、軸足を東京に移しています。
大林組が丸の内での工事の歴史を考えると、「丸の内1-3計画」は同社も絶対に逃したくないプロジェクトに違いないでしょう。