東北の大地震といえば、記憶に新しい2011年に発生した東北地方太平洋沖地震いわゆる東日本大震災です。

M9.0という地震の規模は我が国の観測史上最大で、被害も甚大でした。
東北は日本海溝沿いの太平洋プレート境界で歴史上巨大地震が周期的に起こるエリアで、今後も過去の大地震を教訓に防災に努めるようにしなければなりません。

 

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東北の大地震の傾向

 

東北は歴史上古くから、太平洋側の沖合で巨大地震が発生し、地震によってたびたび津波も襲われた地域です。

 

最も古い地震の記録は、三陸沖で起こった869年の「貞観地震」。三陸沖には震源が密集し、地震を繰り返しています。

また、青森沖、日本海側の秋田の沖合でも震源が集まっています。

 

さらに、日本の地震にとどまらず、海外の大地震によって津波をもたらしたケースもあり、十分な防災意識が特に必要な地域のひとつです。

 

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東北の主な大地震

 

1894年 庄内地震

 

発生:1894年(明治27年)10月22日午後5時35分35秒(日本時間)
地震の規模:M7.0
最大震度:7(推定)

死者726人、負傷者987人

 

庄庄内平野の直下で発生した内陸型の地震。庄内平野東縁断層帯の一部の観音寺断層の活動によるものと考えられています。

被害は主に庄内平野に集中をしていますが、震源が非常に浅かったため、揺れも激しく、多くの家屋の倒壊などの被害があった。

 

地震の再来周期は、前回の大地震が850年頃と考えられ、およそ1000年ぐらいが想定されています。

 

 

1896年 三陸地震津波

 

発生:1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒(日本時間)
地震の規模:M8.2~8.5
最大震度:4(推定)

死者21,915人、行方不明44人、負傷者4,398人

 

三陸沖を震源とした起こった海溝型地震で、マグニチュードは8.2~8.5の巨大地震。揺れは意外にもそれほど大きくなく、最大震度は4程度と推定されていて、地震の揺れによる被害はなかった。

 

揺れが小さかったにもかかわらず、断層がゆっくりずれる津波地震であった。
津波は東日本大震災前までの本州における観測史上最大の遡上高38.2mを記録するなど、津波による被害が甚大だった。

 

地震の揺れが小さければ、津波の心配がないと思われがちだが、けっして油断をしてはいけないことを教えてくれる地震でもある。

一般的に「明治三陸地震」、「明治三陸大津波」とも呼ばれています。

 

 

1896年 陸羽地震

 

発生:1896年(明治29年)8月31日午後5時06分27秒(日本時間)
地震の規模:M7.2
最大震度:6

死者209人、負傷者779人

 

秋田と岩手の県境付近直下で発生した内陸型地震が陸羽(りくう)地震です。横手盆地東縁断層帯が活動して発生したといわれています。

震源が10kmより浅かったため、地震の規模に対して揺れも大きく、最大震度6と考えられているが、一部では震度7の揺れがあったとも推定されている。

 

2ヶ月半前に起こった明治三陸地震の誘発地震と考えられており、距離が離れていても地震を誘発する可能性があることを教訓にしたい地震でもある。

 

 

1933年 三陸沖地震

 

発生:1933年(昭和8年)3月3日午前2時30分48秒(日本時間)
地震の規模:M8.1
最大震度:5

死者・行方不明3,064人、負傷者1,092人

 

「明治三陸地震」の時と同様に、地震規模に比べると揺れがそれほど大きくなく、揺れによる直接の被害は少なかった。

ただし、津波による被害は大きく、地震後約30分から1時間の間に北海道や三陸の沿岸を津波が襲い、多くの犠牲をともないました。

 

明治三陸地震のときと比べると、津波の高さもやや小さく、地震の揺れが大きかったことが幸いし、被害がその時と比べると7分の1程度にとどまった。
明治三陸津波の体験者も数多く生存していて、その時の教訓が生かされ、避難行動が早かったことも被害を小さくした要因だといわれています。

大地震の記憶を風化させず、後の世代に引き継がれる事の重要性を感じる地震でもあった。

 

 

1960年 チリ地震津波

 

発生:1960年(昭和35年)5月23日 午前4時11分14秒(日本時間)
地震の規模:M9.5

日本の死者122人、行方不明20人、負傷者874人

 

南米チリ沖で発生した世界最大級の海溝型地震。日本の裏側のチリで発生した地震が、遥か彼方の日本へも津波が襲い被害が発生することを教えてくれる大地震。

この津波を機会として、遠い地域での地震に対する津波警報システムが確立されるようになりました。

 

 

1978年 宮城県沖地震

 

発生:1978年(昭和53年)6月12日 午後5時14分25秒(日本時間)
地震の規模:M7.4
最大震度:5

死者28人、負傷者1,325人

 

日本の近代化した大都市で初めて発生した大地震として注目された大地震。

この地震による家屋倒壊被害が甚大であったことが、3年後の1981年の建築基準法の改正につながったといわれています。改正によって、建築物の耐震基準が強化されました。

 

 

1983年 日本海中部地震

 

発生:1983年(昭和58年)5月26日11時59分57秒(日本時間)
地震の規模:M7.7
最大震度:5
死者104人、負傷者163人

 

この時代に日本海で発生した最大級の大地震で、遠く中国地方まで揺れを感じたといわれています。

また、大きな津波も発生し、国内だけにとどまらず朝鮮半島やシベリアまでに襲来し、秋田県では14mの波高を記録しています。

死者104名のうち100名が津波による被害で、日本海側でかつてないほどの津波被害をもたらしました。

 

 

2003年 三陸南地震

 

発生:2003年(平成15年)5月26日午後6時24分(日本時間)
地震の規模:M7.1
最大震度:6弱
負傷者174人

 

死者はなく、地震の規模に比べると被害は少なかった。ただ、数多くの崖崩れや土砂崩れが発生したり、東北新幹線の橋桁に亀裂が生じ、鉄骨がむき出しになる被害がありました。

 

 

2003年 宮城県北部地震

 

発生:2003年(平成15年)7月26日午前7時13分31秒(日本時間)
地震の規模:M6.4
最大震度:6強
負傷者677人

 

本震と思われた強い前震の後に、さらに強い本震が発生したのがこの大地震の特徴で、石巻市付近直下で発生した直下型の内陸地震。
死者が出なかったのは、本震前の前震で警戒を強めたためともいわれています。

 

 

2005年 宮城県沖の地震

 

発生:2005年(平成17年)8月16日午前11時46分25秒(日本時間)
地震の規模:M7.2
最大震度:6弱
負傷者100人

 

2003年に発生した「三陸南地震」と「宮城県北部の地震」のいずれとも異なったタイプの地震で、死者はなく負傷者100人を出しました。

仙台市で屋内プールの屋根が落下して47人が負傷したのは、建物の構造上の問題もあったのではないかと問題視されました。

 

 

2008年 岩手・宮城内陸地震

 

発生:2008年(平成20年)6月14日(土)午前8時43分(日本時間)
地震の規模:M7.2
最大震度:6強
死者17人、行方不明6人、負傷者426人

 

岩手県南部で発生した内陸型地震。最大震度6強を観測した岩手県奥州市と宮城県栗原市の2市を中心に被害が発生。
同規模の大地震と比べると、建物の被害が少なく土砂災害目立ったのがこの大地震の特徴。

 

 

2011年 東北地方太平洋沖地震

 

発生:2011年(平成23年)3月11日午後2時46分18.1秒(日本時間)
地震の規模:M9.0
最大震度:7
死者15,893人、行方不明2,553人、負傷者6,152人

 

日本での観測史上最大の地震であり、世界的に見ても1960年チリ地震(M9.5)、1964年アラスカ地震(M9.2)、2004年スマトラ島沖地震(M9.1)に次いで、4番目に規模の大きな大地震。

国内で震度7を観測したのは、1995年兵庫県南部地震(M7.3)、2004年新潟県中越地震(M6.8)に次いで3回目。

 

揺れによる被害もありましたが、津波での被害が甚大で、戦後最悪の自然災害といわれています。また、福島第一原子力発電所事故を引き起こし多くの人を不安に陥れました。

この地震によって引き起こされた災害を「東日本大震災」と呼んで区別をします。

 

 

まとめ

 

以上のように東北地方では数多くの大地震が発生しています。東日本大震災の後もその余震と思わえる地震があり、油断ができません。

 

東北地方の地震で特に気をつけたいのがやはり津波です。チリ地震の例でもあるように日本の地震だけでなく、海外での地震でもその注意が必要です。